様々な業界が参加する研究会の立ち上げを発表

2015.03.26

様々な業界が参加する研究会の立ち上げを発表

「インターネットを利用して健康増進」、片山さつき氏が構想語る


2015/3/25

二羽 はるな=日経メディカル 
 

参議院議員の片山さつき氏

 参議院議員の片山さつき氏は3月23日、インターネットを利用して国民の健康に関するデータを集積し、疾病予防につなげる「IOHH(Internet of human Health)構想」を発表した。ウェアラブル端末などを使って血圧や血糖値、心拍といったデータを集め、発症前から成人病などのリスクを明確にし、適切なアドバイスを行う。

医療費や介護費の削減につなげる一方で、健康な高齢者を増やし、経済の活性化を図りたい考えだ。

「国民に幸せをもたらすとともに、企業にとっては新しいビジネスの種にもなる」と片山氏は語った。

 片山氏は、現在の我が国の健康増進に向けた取り組みについて、「健康運動教室などは一定の成果を収めているものの、利用が伸びず、頭打ちになっている」と指摘。

また、年に一度の健康診断は受診率が低い職種があったり、見逃しもあると続けた。

そこで、利用者に負担を感じさせず、より高い頻度で変調を拾い上げるためにウェアラブル端末を活用したり、生命保険会社などと協力してこうした取り組みにインセンティブをつけることなどを提案した。

 今後、IOHH構想の研究会を立ち上げ、収集できるデータや、その活用方法などについて検討する。

研究会にはウェアラブル端末を製造販売する健康医療機器メーカー、生命保険会社、健康保険組合、IT企業、医療従事者などが参加するとみられる。

 
医療法人社団悠翔会理事長・診療部長の佐々木淳氏

 会合に出席した医療法人社団悠翔会理事長・診療部長の佐々木淳氏は、「2025年には生産人口1.8人当たり1人の高齢者を支えないといけないという試算があるが、生産人口を65歳から75歳に引き上げられれば、4.5人で1人を支えるので済む。

医療や介護を充実させるより、健康な高齢者を増やす方が合理的で、みんな幸せになれる」と説明。

そのためには予防医学が重要であり、国民が積極的に予防医学に取り組むためのインセンティブが必要だと語った。

さらに、医療費の観点から予防医学は医師の診療とは切り離し、保健師や調剤薬局の薬剤師などが対面のアドバイスを担ってはどうかとの考えを示した。

 IOHHの研究会は2015年中に一般社団法人か特定非営利活動(NPO)法人の組織とする予定。「2016年度予算案には、IOHH構想を実現する事業も盛り込みたい」(片山氏)という。