宇川診療所、撤退の意向 徳洲会「医師確保難しい」

2015.02.19

宇川診療所、撤退の意向 徳洲会「医師確保難しい」 /京都府
2015.02.18 朝日新聞


 京丹後市丹後町の宇川地区で、地域医療を支える診療所の存続問題が浮上している。同町久僧(きゅうそ)の医療法人愛心会宇川診療所(牧原浩院長)が今年3月末で病棟を閉鎖し、来年3月末で外来診療も終える意向を住民に伝えた。これに対し住民は存続を求めて市や市議会に要望書などを提出、署名活動も進めている。


 同診療所は旧丹後町の町有地に建設された鉄筋3階建てで、「徳洲会」グループの個人診療所として1999年1月に開院、2002年から愛心会が運営している。内科、外科、小児科、皮膚科、歯科があり、外来診療と病棟19床の入院設備、デイサービスや通所リハビリテーションの設備も備える。パートを含め約50人の職員が働いている。

 市によると、診療所の経営は厳しく、市は地域医療体制整備補助金として毎年財政支援(14年度は1千万円)を続けている。徳洲会側からは昨年秋、15年3月末で診療所閉鎖の意向が伝えられ、市が存続を求めて交渉した結果、外来診療は1年間続けることになったという。撤退意向について徳洲会大阪本部は「医師の確保が難しいことが最大の理由」としている。


 ■「1日80人利用」住民は署名活動

 診療所撤退の意向に対し、宇川地区連合区長会は14区長の連名で存続を求める要望書をまとめ、1月30日に中山泰市長に提出。中山市長は「診療所は必ず存続させる」と述べたという。2月16日には三崎政直市議会議長に存続を陳情、2019人分の署名も提出した。

 連合区長会は今後も署名活動などで賛同の輪を広げたいという。坂本芳雄代表(69)は「1日平均80人が診療所を利用している。無医地区になると、老老介護に追い込まれる人も出てくる。診療も入院もできる現状を維持してほしい」と話している。

 (藤崎昌彦)