女子医大と群馬大、特定機能病院取消を審議 厚労省、複数回審議、数カ月かかる見通し

2015.02.09

女子医大と群馬大、特定機能病院取消を審議
厚労省、複数回審議、数カ月かかる見通し
2015年2月4日 
 厚生労働省の社会保障審議会医療分科会(会長:楠岡英雄・国立病院機構大阪医療センター院長)が2月3日に開催され、医療事故が生じ、医療安全管理上の問題があるとされる 東京女子医科大学病院と群馬大学医学部付属病院の2病院について、特定機能病院の承認を取り消すか否かについての審 議が始まった(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 分科会は非公開で行われ、終了後に厚労省医政局総務課が会議内容を説明した。3日の分科会では、厚労省が両病院からの提出資料や立ち入り検査の結果、遺族や女子医大被害者連絡会から提出された要望書などについて説明(『女子医大被害者連絡会、「特定機能病院の承認取消を」』参照)。複数の委員から、院内の報告体制 といった病院のガバナンスやチーム医療の体制などが不適切だったのでは、という意見が寄せられたという。特に女子医大病院は2002年に特定機能病院の承認を取り消され、2007年に再承認された経緯があり、「過去からの改善があったかがポイント」(医政局)としている。

 今後は、2月23日に女子医大病院、3月9日に群馬大学病院の病院長などを呼んでヒアリングを行う。3月27日に両病院に関する審議を行い、その後の進め方などの方針を決める予定。女子医大病院(2002年)と東京医科大学病院(2005年)が特定機能病院を取り消された際には、それぞれ6回の審議が行われており、今回も同程度の議論が重ねられる見込み。

 女子医大病院では2008年1月から2013年12月までの6年間に、15歳未満の63例に鎮静剤「プロポフォール」を投与し、うち11例は、ICU内もしくはICU退室後30日以内に死亡した。2014年12月には、プロポフォール注入症候群(PRIS)が直接関与した死亡は認められなかったものの、死因と関連した疾患を増悪させた可能性は否定できないという外部評価委員会の調査結果を公表(『「禁忌の認識、欠如」、女子医大の鎮静剤事故』を参照)。警視庁が業務上過失致死容疑で捜査している。

 群馬大学病院では2010年12月以降に腹腔鏡を使う肝臓切除手術を受けた患者約90人中8人が4カ月未満で死亡した。同じ執刀医による通常の開腹手術でも10人の患者が死亡していたことが分かっており、術前検査や患者側への説明、死亡事例の検証も不十分だったことが指摘されている。


社会保障審議会医療分科会は、会議の冒頭のみ公開された。
「ICUを集約」 東京女子医大病院が改善策ーTBS newsi

 東京女子医大病院で去年、2歳の男の子が鎮静剤を投与されたあと死亡した問題で、病院が6日、再発防止のための改善策を公表しました。

 この問題は東京女子医大病院で去年2月、2歳の男の子が人工呼吸中の子どもへの使用が原則禁止されている鎮静剤「プロポフォール」を投与されたあと死亡したものです。この病院では2013年までの過去6年間に、「プロポフォール」が小児患者63人に投与され、その後、12人が死亡しています。

 病院が6日に公表した改善策では、ICU=集中治療室に専任の薬剤師を配置するほか、8か所に分散していたICUを集約するため新たな病棟を建設するとしています。

 東京女子医大病院は高度な医療を提供する「特定機能病院」に承認されていますが、厚労省は承認の取り消しが必要かどうか検討しています。(06日21:34)