新生児15人からカルバペネム耐性腸内細菌が検出

2015.02.28

新生児15人からカルバペネム耐性腸内細菌が検出

長崎大、多剤耐性菌検出で新生児の受入中止

原因・感染経路は現在調査中


2015/2/28

加納亜子=日経メディカル 
 

 長崎大学病院は2月25日、新生児集中治療室(NICU)と新生児治療回復室(GCU)の新生児15人からカルバペネム耐性腸内細菌(CRE)が検出されたことを受け、新生児の受入を一時的に中止すると発表した。

同病院は、「患者・保菌者を増やさないようにするためにも、感染ルートの確認や感染予防策が確立されるまで、受入を中止すると決めた。できるだけ早急に原因究明を行い、受入を再開したい」と説明している。

 同病院では、昨年11月初旬~今年2月23日までにNICUとGCUに入院した40人の新生児のうち、15人からCREが検出された

。2月25日時点では11人が入院しており、このうち1人は感染症として治療中、残り10人は発症はしておらず、保菌している状態だという。

 経緯は以下の通り。定期的なスクリーニングにより、11月に1人の新生児がCREを保菌していることが発覚。

これを受け、哺乳瓶の洗浄・消毒の改善や医療スタッフへの衛生教育の徹底を喚起し、NICU内のシンクやベッドの配置変更などの対処をしていた。

その後、12月に保菌者の1人が感染症を発症している。

 感染対策を徹底した結果、一時は新たな感染者が出ない期間もあったが、1月に新たな保菌者が確認されたため、2月23日に院内感染対策委員会でNICU、GCUの新規患児の受入を感染源や感染経路が特定されるまで中止することを決めた(実質的には2月14日以降の新生児の新規入院患者はいない)。2月25日には保菌者1人が新たに発症している。

 なお、12月に発症した患児は治癒しており、2月に発症した患児は治療により軽快傾向にあると報告している。

 現在、同病院の感染制御教育センターでは、スクリーニングの強化と院内ラウンドにより、感染制御の観点での問題点の洗い出しと原因究明に努めている。