<里帰り分娩>派遣医引き揚げや近隣の閉院で受け入れ休止

2014.09.23

<里帰り分娩>派遣医引き揚げや近隣の閉院で受け入れ休止

毎日新聞 9月19日



 神奈川県小田原市立病院(小田原市久野、白須和裕病院長)が、妊婦が実家近くの病院で出産する「里帰り分娩(ぶんべん)」の新規受け入れを来年1月以降、休止することが分かった。

近隣の秦野赤十字病院(秦野市立野台)への産婦人科医派遣が、今年度末で打ち切られる問題が背景にあるとみられ、市立病院側は「受け入れ状況の見極めがつくまで休止せざるを得なくなった」と説明している。

  小田原市立病院経営管理課と医事課によると、同院の2012年度の年間分娩数は826件で、08年度に比べて143件増加した。

このため市は13年度、11年度より3人多い計11人の産婦人科医を配置。

「現在の分娩数なら対応は十分に可能」だとしている。

  しかし、秦野赤十字病院に産婦人科医を派遣している昭和大学(東京都品川区)が今年5月、今年度末に派遣医を引き揚げることを病院側に通告。秦野市こども健康部によると「(同院の産婦人科医確保は)現段階で非常に厳しい状況」で、現在扱っている年間約700件の分娩に対応することが難しくなった。

  これに加え、今年3月には小田原市内の3院の産婦人科医院のうち1院が閉院。両院で出産を考えていた妊婦の一定数が、小田原市立病院で分娩することが想定される事態になった。

  里帰り分娩の新規受け入れ一時休止について、市立病院は「地元の人が安心してお産ができる態勢を堅持していくための、やむを得ない措置。受け入れ状況の見極めがつくまでの一時的な休止で、早く元の体制に戻したい」と話している。【澤晴夫】