特養:相部屋も「家賃」...厚労省が検討、来年度から

2014.09.17

特養:相部屋も「家賃」…厚労省が検討、来年度から

毎日新聞 2014年08月19日)

 
 厚生労働省は、特別養護老人ホーム(特養)の相部屋に入居する人に対し、低所得の人を除き、新たに家賃に相当する「室料」を徴収する検討を始めた。大部屋に間仕切りをするなどし、一定のプライバシーを確保した相部屋を想定している。2015年度の介護報酬改定に向け、今後具体的な負担額などを詰める。
   
   厚労省は特養の個室化を進めている。介護施設の住環境改善が目的だが、個室への入居者からは、部屋のタイプに応じて月額3万5000円~5万円程度の室料を徴収している。一方、相部屋は室料を払う必要がない。

 同省は、個室入居者や在宅介護サービスを利用している人との公平性を考慮し、相部屋への入居者にも室料を求めることを前提に与党などと調整に入る。

 ただし、相部屋を利用する人の大半は低所得の人だ。室料の徴収を始めることについて、特養の運営者からは「低価格でしか介護を利用できない高齢者の選択肢を狭める」と批判が出ている。

与党内には「多くの人が経済的理由で相部屋を選択している。簡単に手は付けられない」との慎重論も根強くある。

 このため、厚労省は、収入が国民年金しかないような住民税非課税世帯の人は、引き続き室料を負担しなくともいいようにする考えだ。

 また、特養の相部屋には入居者の居住スペースをカーテンで仕切っただけのものから、天井まで届く壁で囲った「準個室」まで、さまざまな形態がある。同省は、室料負担を求めることができる一定水準以上の相部屋の具体例を示すことにしている。【佐藤丈一】