社保審・福祉部会、社福の運営の透明性に関する議論

2014.09.17

社保審・福祉部会、社福の運営の透明性に関する議論

役員報酬などの公表も義務付けへ


2014/9/12 豊川琢=日経ヘルスケア 
 

 9月11日の社会保障審議会福祉部会では、社会福祉法人の運営の透明性を確保する方策について話し合われた。

 厚生労働省の社会保障審議会・福祉部会が9月11日に開催され、社会福祉法人の運営の透明性を確保する方策について議論が行われた。

既に公表が義務付けられている貸借対照表や収支計算書などに加え、役員区分ごとの報酬総額や役員報酬基準、事業計画書の開示も求める方針で一致した。

 社会福祉法人に対しては現在、事業報告書や財産目録、貸借対照表、収支計算書、監事の意見を記載した書類について、サービスの利用を希望する人やその他の利害関係人から閲覧の請求があった場合、これに対応しなければならないことが法律で規定されている。

さらに、貸借対照表と収支計算書、現況報告書(役員名簿、補助金、社会貢献活動にかかる支出額、役員の親族などとの取引状況)に関しては、インターネットを活用して公表することを義務付ける通知が出されている。

 厚労省は同日の部会で、(1)定款と事業計画書、役員報酬基準を新たに閲覧対象とするとともに、閲覧請求者を国民一般とすること、(2)貸借対照表と収支計算書、役員報酬基準を公表の対象とすること、(3)現況報告書に役員区分ごとの報酬総額を追加した上で、閲覧・公表の対象とすること――を法令上、明記する考えを提示。

併せて、公表の方法は、国民が情報を入手しやすいホームページを活用する方針を示した。社会福祉法人の高い公益性に照らし、一般財団法人や公益財団法人よりも厳しい内容を盛り込んだ形だ。

 これに対して委員らは、閲覧・公表を促進することで、地域への宣伝効果にもつながるとし、おおむね賛成の意向を表明。
「人員配置の状況や法人の理念といった、それ以上の情報も公表すべき」とする声も上がった。

 公表の方法としては、ほとんどの委員がインターネットの活用を支持。国民が入手しやすいように、都道府県単位で情報を集約することも求めた。

一方で、まだホームページを整備していない小規模法人などもあることから、こうした法人を支援する仕組みを整えるべきとする意見も出た。

 社会福祉法人の運営の透明性については、今年6月に閣議決定された「規制改革実施計画」において、2013年度分以降の財務諸表の公表と、より効果的に公表するための具体的な方策の検討が求められていた。