<土曜フォーラム>岩内病院の運営支援「地域医療を考える会」*「24時間救急」再開へ汗*コンビニ受診抑制へ*広報紙発行やアンケート

2014.09.16


<土曜フォーラム>岩内病院の運営支援「地域医療を考える会」*「24時間救急」再開へ汗*コンビニ受診抑制へ*広報紙発行やアンケート
2014.09.13 北海道新聞


 【岩内】岩内協会病院の運営を支援する市民団体「地域医療を考える会」が活動を本格化させている。

発足から3カ月の間に「コンビニ受診」の減少などを訴える広報紙の発行を始め、来院者へのアンケートなども実施。

病院と住民との意思疎通を図り、24時間の救急患者対応の再開を実現するため模索を続ける。(中秋良太)

 「病院の努力だけで現状は解消できない。

われわれ住民の行動が不可欠だ」。

8月上旬、現状と課題を知るため考える会が開いた学習会。会場の病院に集まった約20人の地域住民を前に坂井弘治会長(74)が力説した。

 医師の退職に伴い、岩内、神恵内、泊、共和の4町村の基幹病院である岩内協会病院は今年1月、小児科以外の急患対応を休止。

これを受け、住民有志らが6月12日に団体を設立した。

 活動はささいなけがや病気で救急車や救急外来を利用する、コンビニ受診を減らす啓発を主目的に置く。

病院によると昨年の時間外来院者は月平均200人以上おり、緊急性の低い患者も少なくない。

井会長は「24時間対応には医師らの負担軽減が不可欠。これまで地域と病院の接点が少なく、現状が理解されていなかった」と振り返る。

 考える会は7月から毎月、会の趣旨や活動を報告する広報紙の発行を始めた。

地元スーパーの協力でチラシ裏面に記載し、印刷業者の厚意で印刷代も無償に。第3号まで出し、4500部を新聞折り込みで岩内町内に配っている。

 利用者目線で課題を探ろうと8月18日から3日間かけ、病院で62~83歳の外来患者35人へのアンケートも実施。

結果、受け付けや診療中の対応は1人を除いて「良い」「普通」と答えた半面、待ち時間は27人が「長い」と回答した。

 坂井会長は「楽しく通院できるような運営の工夫が必要」と分析、蔵書の充実や医療器具の展示、患者と病院が一体となっての催し企画を例に挙げる。

病院を身近な存在にすることが、互いの意思疎通を進める土台になると考えるためだ。

 一方、考える会も会員数拡大という課題を抱える。現在は役員7人を含めても35人にとどまり、活動費は十分とは言えない。個人に加え9月から企業、団体への入会も呼び掛けている。

 病院は西原和郎院長(59)らの着任や他の医療機関からの医師派遣で、7月までに夜間や深夜など一部時間帯を除く急患対応を再開した。

ただ「今の医師6人体制ではこれ以上の時間拡大は難しい」(駒形誠事務部長)のが実情だ。坂井会長は「病院を守ることは地元の暮らしを守ること。小さくても一歩ずつ踏み出したい」と話している。