NEWS◎厚労省、女性医師の活躍を応援する懇親会を開催

2014.08.17

NEWS◎厚労省、女性医師の活躍を応援する懇親会を開催

厚労大臣「女性医師の活用と復職・子育て支援が急務」


2014/8/11

増谷彩=日経メディカル 
 

 厚生労働省は8月8日、「女性医師のさらなる活躍を応援する懇親会」の初会合を開催した。

冒頭では厚生労働大臣の田村憲久氏が、「医学部入学者に占める学生の3分の1が女性となった今、女性医師の活用や復職・子育て支援、どうすれば働きやすい環境が作れるのかといったことを考えるのは急務だ」と語った。

今後、同懇親会では先進的な取り組みの報告などを通して、ライフステージに応じて女性医師が活躍できる環境整備のあり方について検討を行う。

 
「今後ますます増える女性医師が働きやすい環境の整備について考えたい」と語る厚生労働大臣の田村憲久氏。右は、同会を主催する厚生労働事務次官の村木厚子氏。

 全医師数に占める女性医師の割合は、2012年度時点で19.7%。特に、29歳以下の全医師に占める女性医師の割合は35.5%を占めている。

しかし、女性医師が医師として就業している割合は、医学部卒業後減少傾向をたどり、卒業後11年で最低となった後に再び就業率が上昇する「M字カーブ」を描く。仕事を中断(休職)、離職した女性医師にその理由を聞くと、「出産」が70.0%、「子育て」が38.3%だった。

 6月24日に閣議決定された「日本再興戦略」の改訂版では、国民の「健康寿命」延伸のために新たに講ずべき具体的施策として「女性医師が働きやすい環境の整備」が取り上げられた。

この中で、女性医師による懇談会を開催して報告書をまとめることとされたため、同懇談会が発足した。他に、復職支援や勤務環境の改善、育児支援などの具体的取り組みを推進することが記されている。

 

 第1回目となる今回は、日本赤十字社医療センター第二産婦人科部長の木戸道子氏が、日本産科婦人科学会での女性医師支援の取り組みと課題、同センターで女性医師支援につながった交代勤務制について紹介。木戸氏は女性医師支援対策への課題として、本人がスキルを維持・向上させるモチベーションが大切だが、現在の地位と収入に満足してしまう恐れがあることなどを挙げた。

また、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の片岡仁美氏が、岡山大学における女性医師キャリア支援の取り組みを報告。ウェブや交流会などを通して先輩医師と後輩医師との緩やかなネットワークを構築し、自分に合ったロールモデルに出会う機会を増やすなどの離職防止・復職支援策などを紹介した。

 同懇親会の議長には日本女医会会長の山本紘子氏が選出され、「男女雇用機会均等法ができて、もう少しで30年というのに、まだこのような懇談会を開かなければならないことはおかしいことだと感じる

しかし最近は病児保育など、特にハード面が充実してきており、若い先生たちが働きやすい環境は少しずつ整ってきているのではないか」と話した。

また構成員の高橋政代氏(理化学研究所発生・再生科学総合研究センター)が「女性医師への支援でいきつくところは、男性も合わせた勤務体制の変更」と語るなど、「女性医師に限定せず、介護している人など男性医師も含めて働きやすい医療現場を作ることがより良い医療の提供につながる」という趣旨の発言が多くみられた。