〔特集〕親と子で考えるおひとりさま Part2 独居の親 高齢一人暮らしは3人に1人 長寿化で要介護者は増加の一途

2014.07.08

〔特集〕親と子で考えるおひとりさま Part2 独居の親 高齢一人暮らしは3人に1人 長寿化で要介護者は増加の一途=谷口健
2014.07.15 エコノミスト 


 高齢者の一人暮らしの増加が止まらない。
 
国立社会保障・人口問題研究所によると、65歳以上の単身世帯主は、2015年に600万人になり、35年に762万人に達する予測だ。

世帯主65歳以上の世帯全体に占める単身の割合は、15年に31・8%、35年が37・7%と、3人に1人以上が一人暮らしとなる。
 
さらに、単身世帯主の年齢を75歳以上に絞ると、15年に326万人(世帯主75歳以上の世帯全体の37%)、35年に466万人(同39・7%)となる。

 ◇来年から介護費用負担増

 高齢者の一人暮らしにとって、最も不安なことの一つが介護だ。
 00年度に始まった介護保険制度で、軽度の「要支援」、中程度から重度の「要介護」の認定者は合計256万人だった。

しかし、14年2月時点で、その数は約2・3倍の581万9000人となった

一方、介護保険料を負担する40~64歳の第1号被保険者は00年度の2242万人と比べ、14年2月には約4割増の3191万人にとどまっている。

家族介護が期待できない高齢単身世帯の増加に伴い、要介護者も増えているが、制度を支える介護保険料の増加は見合っていない。
 
こうした情勢を踏まえ、国は今年6月に成立した「地域医療・介護確保法」により、現在一律1割だった介護サービス利用の自己負担について、年金が年280万円以上の場合、15年8月から2割に引き上げる。

また、特別養護老人ホームなど介護施設入居者で、住民税が非課税となる低所得の世帯に対し、食費や部屋代を補助する制度も同年8月見直される。

1000万円超の預貯金がある単身世帯は補助を打ち切られ、差額を自己負担しなければならない。
 
いずれも制度開始時に予想だにしなかった負担増だ。高齢者一人暮らしの増加は、将来的に新たな負担増の引き金となる可能性をはらんでいる。(谷口健・編集部