新しいがん治療法の実用化を目指し、福島県の復興に寄与します ~当財団の「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)によるがん治療機器の開発・実証計画」

2014.07.29

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)


平成24年6月
一般財団法人 脳神経疾患研究所


新しいがん治療法の実用化を目指し、福島県の復興に寄与します


~当財団の「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)によるがん治療機器の開発・実証計画」が福島県に採択され、財政支援を受けて実施されることに決まりました~


 福島県内で総合南東北病院などを運営する一般財団法人 脳神経疾患研究所 (福島県郡山市、理事長 渡邉一夫)は、再発・進行がんを治療できる「ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy 以下、BNCT)」装置を、国内の病院で初めて導入することを決定しました。

この事業は東日本大震災からの福島県の復興と医療機器産業の振興に寄与するものとして福島県に採択され、財政支援を受けて実施するものです。

事業費の総額は約68億円で、うち県からの補助金額は4年間で約43億円となっています。※金額はともに税抜額

  BNCTはエネルギーの低い中性子とがん細胞・組織に集積するホウ素化合物の反応を利用して、がん細胞をピンポイントで破壊する、身体への負担が少ない最先端の放射線がん治療法です。正常な細胞への影響を極力抑えつつ、外科手術や既存のX線治療では難しい再発がんや進行がんにも有効とされています。

当財団では、京都大学と住友重機械工業株式会社(東京都品川区)が共同開発し、間もなく京都大で実際の患者を対象とする臨床試験(以下、治験)を開始する段階にある、「サイクロトロン」という加速器を用いたBNCT装置を導入することとしています。

  今年度中に建屋の建設とBNCT装置の設置を開始し、装置の安全性や性能向上試験を経て、平成26年度後半より治験を開始する予定です。

そして平成30年度には厚生労働省の認定する先進医療として治療の開始を目指します。

計画が実現すると、病院でBNCT治療を行うのは世界で初めてとなります。

  昨年3月に発生した東京電力福島原子力発電所の事故により、福島県内に居住する人々は健康に対する大きな不安を抱えながら生活しています。

このような状況において、難治性の再発がんや進行がんに有効とされるBNCTの実用化を世界に先駆けて目指すことは、県民の不安を払しょくするだけでなく、全世界のがん治療患者にとっても朗報となります。

治療を求める患者とその家族らが国内外から福島県を訪れるようになれば地域経済の活性化にもつながるため、当財団としては本事業を成功させることにより、福島県の復興と医療の発展に貢献する所存です。



― 記 ―


【計画名】 「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)によるがん治療機器の開発・実証計画」
 【事業開始時期】 平成24年度内
 【建設場所】 福島県郡山市八山田七丁目地内(南東北がん陽子線治療センター西側)/延べ床面積約6,000㎡(予定)
※【治療開始予定時期】 早ければ平成30年度