救急搬送18秒短縮 「99ネット」効果 (佐賀新聞)

2014.06.11

救急搬送18秒短縮 「99ネット」効果 (佐賀新聞)
 
佐賀県の7消防本部は2011年、過去15年以上延び続けていた救急患者の平均搬送時間を前年比で0・3分(18秒)短縮した。

搬送時間を短縮した例は他県でもほとんどなく、同年4月、全国に先駆けて導入した救急医療情報システム「99さがネット」の効果とみられる。
重症患者が受け入れを拒否されるケースも大幅に減り、全国の医療現場で注目を集めるシステムの実力が証明された。

 県消防防災課によると、11年の平均搬送時間(119番から病院収容まで)は34・0分。統計がある1993年の22・8分から2010年の34・3分までは長くなる一方だったが、11年は短縮に転じた。全国で短縮したのは佐賀県と徳島県(0・1分)だけで、前年はゼロだった。

 全国的に搬送時間が延びているのは、高齢化などにより救急出動件数は増えているにもかかわらず、救急車や隊員の数は変わらないことが背景にある。

自治体の財政状況が厳しい中、99さがネットは経済的で有効な改善策として期待が高まる。

 99さがネットは、県内の全救急車50台にタブレット型端末iPadを配備し、現場の救急隊員が受け入れ可能な病院を瞬時に検索する仕組み。

登録病院は約120で、各病院の受け入れ状況をリアルタイムで確認できる。導入前は、隊員が病院の当直表などを頼りに、携帯電話で各病院に問い合わせていた。

 システム導入で、病院側から受け入れを断られるケースが減った。重症患者の救急搬送で3回以上拒否されたケースは11年が62件で、前年の94件から32件減少。

出動件数は前年より約千件多いことを考えると、効果の大きさがうかがえる。

 救急患者の“たらい回し”の改善にも有効な「佐賀発」のシステムは全国へ普及し始めている。

12年度は奈良や群馬など5県で導入、13年度は神奈川や大阪など3府県が予定しているほか、関心を持つ都道府県は多い。

 県は3月、救急車に配備しているiPadを最新型に替え、通信速度の向上などシステム改良も進めている。消防防災課の担当者は「医療と消防の現場の頑張りがあったからこそ、搬送時間を短縮できた。現場とシステムの相乗効果をさらに高めていきたい」と話す。
 



http://www.mcpc-jp.org/award2012/pdf/2012_01.pdf

http://www.pref.saga.lg.jp/web/kurashi/_1019/tiiki/picapicalink.html