東北で医学部新設、3件応募 宮城県や東北薬科大など

2014.06.02

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東北で医学部新設、3件応募 宮城県や東北薬科大など
2014/5/30 23:18 日本経済新聞
 

文部科学省は30日、東北地方での大学医学部新設を巡り、3件の応募があったと発表した。

応募したのは宮城県、東北薬科大(仙台市)、総合南東北病院などを運営する一般財団法人脳神経疾患研究所(福島県郡山市)。
同省は今夏までに1校に絞り込む。

 同省によると、3校が想定する医学部開設時期はいずれも2016年4月。医学部の新設が認められれば、1979年の琉球大以来37年ぶり


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県立医学部 県が申請へ 栗原に整備 知事表明=宮城
2014.05.30 読売新聞



 ◆学年60人 付属病院600床

 東北地方への大学医学部新設を巡り、村井知事は29日、県庁で臨時記者会見を開き、県立で医学部を設置する計画を文部科学省に申請すると正式に表明した。

キャンパスと付属病院は栗原市内に整備する。

1学年の定員は60人、病院の病床数は600床。

県は施設整備に約270億円、人件費などに年20~30億円かかるとみており、仙台厚生病院(仙台市)や栗原市から、財政支援を受けるなどして負担軽減を図る。

 文科省への応募期限は30日で、東北薬科大(仙台市)と一般財団法人・脳神経疾患研究所(福島県郡山市)も計画をそれぞれ申請する見通しだ。

 県立で医学部を新設する理由について、村井知事は

〈1〉東北各県と連携するのに適している

〈2〉医師不足が顕著な県北部に医療拠点を設ける必要がある--ことなどを挙げた。

 運営方式は、単科大の新設や、宮城大(大和町)への学部設置など複数の案が検討されている。

病院は栗原中央病院(300床)を活用し、キャンパスと、残り300床分の施設は新設する。

学生には修学資金を貸し付けるが、卒業後10年間は地域医療に貢献することを条件とし、主に東北6県の自治体病院に勤務してもらう。

 県は、東北福祉大(仙台市)が計画を断念し、仙台厚生病院と栗原市から協力要請を受けた27日以降、県立大方式で実現できるかどうかを検討した。

最大のネックだった費用面については、栗原中央病院など既存施設を活用して圧縮を図り、さらに、仙台厚生病院から200億円、栗原市から30億円の資金提供を受けることで、初期投資分については県の出費は少なく済むと判断。教職員の人件費など年20~30億円については県費から支出するが、国に財政支援を求めていく。

 仙台厚生病院の目黒泰一郎理事長は「知事の決断に感謝する。

教職員の確保にも協力したい」、佐藤勇・栗原市長は「東北の医療過疎地域にとって大きな希望になる」と述べ、それぞれ歓迎した。

 一方、県と競合する形となった東北薬科大は読売新聞の取材に、「粛々と手続きを進める」とし、予定通り応募する考えを示した。

 ◆未明の決断 意義を強調

 重い財政負担をしてまで「県立大方式」で医学部を設置すべきかどうか。村井知事が決断を下したのは、申請期限まで、あと1日に迫った29日未明だった。

 「県立大医学部構想に挑戦します」

 29日午前5時頃、ベテラン県議の携帯電話に届いたショートメール。
送ったのは知事だった。知事は28日夜から携帯電話の電源を切り、「ほとんど寝ることもなく、考え続けた」という。

 県財政は、社会保障費だけでも毎年70億円が増え続けている。
しかし、知事は29日の記者会見で「命にかかわる問題。
東北薬科大も素晴らしいが、県が東北のために立ち上がる方がいい」と意義を強調した。

 知事が決断できたのは、栗原市によるお膳立ても大きかった。
東北福祉大は断念したが、市は水面下で、栗原中央病院の東隣にキャンパス用地として6ヘクタールの土地を買収する同意を地権者から取り付けていた。

 ただ、県議会に根回しする余裕はなかった。知事の支持基盤となる自民党系の県議でも「知事の独断で決められる案件なのか」と不満をにじませており、県議会での厳しい追及が予想される。

 上昌広・東大特任教授(医療ガバナンス)の話「一般的な私大医学部と違い、学費が安い県立大なら、幅広い入学希望者が集まり、優秀な学生を選ぶことができる。実現すれば、東北大と互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、地域の医療レベルは大きく向上するだろう。県が自ら乗り出したことで、大学運営が安定するなどの利点もある」