徳洲会グループの選挙違反事件について

2014.03.18

徳洲会グループの選挙違反事件について
新庄徳洲会病院長 笹壁弘嗣2013年10月03日

 昨年12月に行われた衆議院選挙で、徳田虎雄理事長の次男である徳田毅(たけし)衆議院議員の選挙運動に関連し、東京地検特捜部が、公職選挙法違反容疑で、9月17日に徳洲会ブループの東京本部と湘南鎌倉病院を家宅捜索しました。
以後、この動きはグループ病院に広がり、当院も9月24日に家宅捜索を受け、関係書類を提出しました。

 これまでも徳洲会グループは選挙に深く関わってきました。
今回の件は報道されている通り公職選挙法違反だと今では私も思います。
当院も事務系職員を中心に7人が、鹿児島へ出張しました。
このような職員の派遣は、昔から選挙のたびに行われており、徳洲会に長年在籍した者にとっては珍しいことではありません。
私個人は選挙活動に関わったことはありません。
正直なところ、日常の診療を行うことが大事で、選挙などどうでもよいと思っていました。

そのため、お恥ずかしいことですが、このような職員の派遣が違法であるという認識はありませんでした。
もちろん、徳洲会本部からの指示を黙認していたことに責任は感じています。

このような形で家宅捜索を受け、職員が事情聴取されたことに対しては大変申し訳なく、結果的に違法行為に加担していたことに対しては深く反省しています。
地域のみなさんを始め、職員とそのご家族に心からお詫びします。

 さて、この様な事態に対して徳洲会本部はいまだ職員に対してはもちろん、国民に対して十分な説明責任を果たしていません。

型通りの「関係者の皆様への謝罪」と「捜査への協力姿勢」を示す文書は届きました。
また、徳洲新聞の9月30日号では、「このような渦中でも徳洲会を励ます言葉をかけてくださる人がいます。
これまでと変わらぬ姿勢で医療に励みましょう。」という内容の幹部の連名の文書も掲載されました・。

しかし、最も重要な事実関係の説明は一切なされていません。
しかも、一部週刊誌では、幹部会と称する場で、徳田理事長から「徹底抗戦する」という方針が出たと報じられています。

もしこれが本当であれば、何を根拠に徹底抗戦するのかを広く公開すべきです。
報道されていることの中で、何が真実で何が虚偽であるのかを明確にすべきです。
組織として常に考えなければならないのは、透明性を保ち説明責任を果たすということだと私は考えます。これらのことができない組織には未来はありません。

 初めにも述べたように、今回の公職選挙法違反容疑は逃れることができない事実だと個人的には認識しています。
しかも、一部の職員の犯罪ではなく、組織的に計画されたものだと確信しています。
この状況で誰とどのように戦うのか、私には全く理解できません。

徳洲会は医療という極めて公益性の高い分野を担っています。そこから得た利益が、不正に政治献金として使われているという噂すら報道されています。

そのようなことがないと、堂々と記者会見してくれることを切望していましたが、今のところその気配はありません。そこで、9月29日に「徳洲会グループの再生を願う有志の会」の一員として声明を出しました。

 徳洲会は今大きな危機に直面しています。
徳洲会の危機は、この地域の医療への影響も少なくありません。
当院は開院以来15年間、 職員一同が地道に励んだ結果、地域医療の一翼を担うまでになりました。

私には今回のことで責任はありますが、他の職員は業務命令に従っただけで、何の罪もありません。
その点は是非ご理解ください。これまで通り、この地で医療を続けていくためには、徳洲会は変わらなければなりません。
この危機をチャンスと捉え、過去の負債を精算し、新しい徳洲会になるために、私は行動する所存です。

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庄内余目病院 院長室ブログ。
2013年10月02日
 
徳洲会への東京地検特捜部の捜査について
テーマ:日記
 
徳洲会グループに属する庄内余目病院の院長として、
今回の上記、強制捜査については、誠に遺憾であり、
10月1日発行の「あまるめーる」に謝罪と、私の考えを載せました。
ご覧いただけると幸いです。


今日は、それに引き続いて、9月29日に出した「声明文」について、
その背景を書きたいと思います。
これはフェイスブック内での投稿と同じ文章です。

また、声明文については
http://www.amarume-hp.jp/pdf/20131001-1.pdf
で読むことができます。


それでは、声明文の背景について、お話しします。

「私たちはなぜ声明文を出したのか」

 9月29日、私たち、関東、東北の徳洲会グループに属する病院の院長の有志でなる16人(1名は理事長)は、全国の徳洲会の職員に向かって、「声明文」を出しました。

この声明文について、マスコミにも流れ、大きく報道されています。

また取材も受けています。そんな過程の中で、なぜこの声明文を出さざるを得なかったのかについて、徳洲会の皆さんやこの事件に関心を持っていただいている全国の皆さんに、お話しする必要性を強く感じました。

なぜなら、私たちはこの声明文を出すことを、たとえば「反旗を翻す」といった、クーデター的なニュアンスで、皆さんにとらえてほしくないと感じたからです。現場を預かる院長として、已むに已まれぬ精神の発動として捉えてほしいのです。

ただ、この文章は、私、野末の個人的な考えで書いたので、署名した16名の先生方の中には違ったニュアンスでとらえられている方もいるかもしれません。その点はお許しください。

 本題に入ります。9月29日、私たちは集まりました。その目的は、今回の特捜の強制捜査に対する理解を深め、情報を共有し、今後の対応について学ぶためでした。
その背景には、いわゆる徳洲会本部から、この事件についての説明などが全くなく、また予定されていた全国的な徳洲会の会合も中止され、みなで情報を共有し、討論する場が失われてしまっていたことと、漏れ伝わってくる徳田虎雄理事長の「徹底抗戦」という方針に対する疑問と懸念があったからです。

 会は参加者の自己紹介で始まりました。普段忙しくてなかなか全国的な会合に顔を見せることができない院長もいましたし、何より弁護士の先生に入っていただいていましたので、お互いを知ることを最初にやっておく必要があったからです。
「一言、メッセージを添えて自己紹介してください」と私が伝え、始まったのですが、いきなり火が付きました。
皆さんのいろいろな思いがほとばしり、自己紹介だけで1時間かかりました。皆さんのメッセージを聞いていて、この会を開催してよかったなあと感じました。

 そんな中で、必然的に、今回の事件の持つ意味、特捜が入ったということの重み、そして、実際に違法性はどの程度あるのかといったことに参加者の関心は集約されていきました。

そこで、弁護士の先生に、この事件を巡る法律的解釈について、詳しく、丁寧に解説していただきました。
質疑応答も含めて1時間ぐらいのやり取りがあったでしょうか?参加者の心の中は整理されていき、事件の解釈が深まり、並びに本部の徹底抗戦という方針に対する不安が増していったように思います。

そして誰からともなく、「このままの状態ではいけない。何か声を挙げなければ、徳洲会は消滅してしまう。

また、このまま放置したら、徹底抗戦に駆り出された職員がさらに罪を重ねてしまう。それを防がなくてはいけない」という意見が出て、「声明文を出そう」ということになったのです。

残り一時間で、声明文の検討をし、署名について皆の意見を聞いたところ、全員が快く署名してくれました。
署名欄もあわてて作ったので、病院名などが一部違っていました。お恥ずかしい次第です。会場を借りていた時間が足りなくなり、署名をしていただく時間がなく、会場の外の通路に置いてあった机で、皆に署名してもらいました。

徹底抗戦すると、なぜ徳洲会が消滅の危機を迎え、またより多くの職員が罪を重ねることになってしまうのか。などについては、また別稿でお話ししたいと思います。核心の部分ですので。

これを読んでいただけると、私たちの関心が、徳洲会の執行部に対する批判というよりは、今置かれた徳洲会の厳しい状況を、どうやって切り抜け、いかに地域の医療活動を維持、発展することができるかに集中していたかがお分かりになると思います。

私たちは徳洲会に属して、今まで行ってきた「医療」については、自信と誇りを持っています。
医療においては「誇り」を失ってはいけないと考えています。
正すことはただし、より質の高い医療を提供することに集中するために、今回の声明文を出しました。
皆さんの理解を得て、強く支持していただけることを願って、今日も仕事に向かいます。いつもありがとうございます。