米国では少なくとも年間200万人が抗生物質に耐性を持つ感染症にかかり、2万3000人がこの種の感染症で死亡しているとの最新の調査報告

2014.03.31

米国では少なくとも年間200万人が抗生物質に耐性を持つ感染症にかかり、2万3000人がこの種の感染症で死亡しているとの最新の調査報告が、米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)より発表された。

  CDCによると、これらの数字はあくまで控えめな試算でしかないという。
 病院で報告される感染症だけが試算に反映され、介護施設や他の医療施設で発生する感染症は含まれていないことが、その主な理由として挙げられている。

  これらの数字は、抗生物質を使いすぎないことの重要性を強調している。
 調査対象の症例の半数で、例えばウイルス感染症などで、抗生物質の使用は不要か、もしくは不適切ですらあったと研究者らは指摘している。

  また、感染症に効果的な治療薬が不足する危険性に対しても、報告書は注意を促している。

 現状では、新しい抗生物質の開発数は、短期の必要量を満たすには至っていない。

  CDCのトーマス・フリーデン(Thomas Frieden)所長は「油断していると、すぐにポスト抗生物質時代に突入してしまう」と語る。

 「実際に、一部の患者と病原菌に関しては、すでにその状態になっている。
 効果的な治療薬が失われると、ありふれた感染症と闘う能力が弱体化するだけでなく、他の医学的な問題を抱える患者に重篤な合併症という深刻な影響がもたらされる」

  今回の調査対象の病原菌18種の大半は、ありふれたタイプの細菌で、危険度によって「緊急」「懸念」「重要」の3つのカテゴリーに分類されている。

  フリーデン所長によると、「緊急」グループの中には、特に興味深い次の3種類の病原菌が存在するという。

  カルバペネム耐性腸内細菌(Carbapenem-Resistant Enterobacteriaceae、CRE)は「悪夢の細菌」で、基本的にすべての抗生物質に耐性を持ち、血液中に入ると死に至る場合がある。

  クロストリジウム・ディフィシレ菌(Clostridium Difficile)は、命を脅かす感染症菌の1つで、年間1万4000人の死亡と25万件の入院に関連している。

  薬剤耐性淋菌(りんきん)(Drug-Resistant Gonorrhea)は、米国で毎年80万件以上の感染が発生しており、利用可能なすべての薬剤に耐性を示す割合が増加している。

  このすべてに対抗する方法は、予防接種、安全な食品調理、手洗いなどによって、耐性菌の感染とまん延を防止することだとCDCは述べている。(c)AFP


http://www.afpbb.com/articles/-/2968892?pid=11366706