(広島)冬のウイルスご注意 地道な予防が大切

2014.02.10

(広島)冬のウイルスご注意 地道な予防が大切

2014年2月9日朝日新聞
 

1月、広島市内の中学校で起きた集団食中毒の原因になったノロウイルス。食べ物だけでなく、ウイルスが手などについて体内に入ることでも感染する。

調理時の衛生管理と日常生活での手洗いなどで地道に予防するしかない。
また、インフルエンザは免疫を持つ人が少ないとみられるタイプが流行しており注意が必要だ。https://www.facebook.com/CopperJapan/posts/470168866426131

 ■ノロウイルス

 人間が感染するノロウイルスの遺伝子型は、計30種類以上あるとされる。

広島市の市立中学校の給食による集団食中毒で見つかったノロウイルスは、「GⅡ/4」という遺伝子型だった。

 ウイルスや細菌の検査を担当する県立総合技術研究所保健環境センター(広島市南区)の重本直樹・副主任研究員は「ノロウイルスは遺伝子が変異しやすく、3、4年ごとにモデルチェンジする」と説明する。

 今季目立つのは「GⅡ/4」の中でも2012年に新たに見つかったもの。

中学校の集団食中毒の原因になったのもこのタイプだった。06~07年にノロウイルスによる感染性胃腸炎が大流行した時や、09年に見つかったタイプとは異なる。

 ノロウイルスに有効なワクチンはない。
「変異を続けるウイルスの感染を完全に防ぐことは難しい」と重本さん。
食中毒に対しては調理する人が衛生管理を徹底し、日常生活での感染に対しては手洗いや消毒などの予防策を徹底するしかないそうだ。

 県内の定点医療機関で今月2日までの1週間に、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎と診断された人は1カ所当たり10・58人(前週13・03人)。

地域別では西部東(竹原市、東広島市、大崎上島町)が20・43人で最も多く、広島市の13・08人が続いた。昨年11月から警報を発令中だ。

■インフルエンザ

 一方、インフルエンザは同時期に19・04人(前週15・62人)。

西部東で24・80人、広島市で21・27人、東部(三原市、尾道市、世羅町、府中市、神石高原町)で19・67人だった。

全国的には例年、1月下旬から2月上旬が流行のピーク。県内では1月下旬から注意報が出ている。

 同センターによると、今季、県内で見つかったインフルエンザウイルスは、「A09年型」が7割を占める。09年に「新型」として流行したタイプだ。
09年以降に生まれて免疫がない人たちを中心に感染しやすくなっていると考えられている。

 全国では、一部の抗ウイルス薬が効きにくい「A09年型」の変異タイプが報告されているが、県内では見つかっていないという。

 広島市南区のもり小児科では8日午前、熱が出て食欲がないという子どもたちが次々と診察を受けた。

 小学1年の中山莉湖(りこ)さん(7)は7日夜から発熱。検査でインフルエンザと診断された。

森美喜夫院長(60)は「薬をのんで寝たら治るからね」と説明していた。(南宏美)

 ■感染を防ぐには

<ノロウイルス> 手や食べ物などから体内に入る。便1グラムに約100万~10億個含まれ、10~100個程度で感染する

・調理や食事の前、トイレの後の手洗い

・食材は85~90度で1分半以上加熱し、包丁やまな板も熱湯などで消毒する

・患者の便や吐いた物は手袋とマスクを着けて処理し、ウイルスが飛び散らないように注意する。
床や壁は塩素系消毒剤で消毒する

<インフルエンザウイルス> せきやくしゃみなどを通じて感染する

・手洗いやマスク、手指のアルコール消毒が有効。せきエチケットを守ることも重要だ