お産の空白地域解消 君津市支援で産院開設

2014.02.05

お産の空白地域解消 君津市支援で産院開設
2014年2月5日朝日新聞
 

子どもを出産できる病院や医院の空白地域となっていた君津市に4日、新しい産婦人科医院がオープンした。

少子化と人口減に悩む市が、企業誘致なみの手厚い支援をしてオープンにこぎつけた。
周辺の市で出産せざるを得なかったお母さんたちの期待も大きい。

 オープンしたのは、君津市郡(こおり)1丁目の「ファミール産院君津」。
館山市の医療法人社団マザー・キーが開設した。産院周辺は区画整理地区で家の新築が相次ぎ、若い家族も多い。
市内には助産院は1軒あるが、分娩できる病院や医院は2007年以来となる。

 市は、市民から産院開設の要望が多いことから誘致に力を入れてきた。

今回の産院開設では企業誘致と同様の助成を行い、土地の取得や建物建設に5千万円を補助している。

4日の開院式のあいさつで武次治幸副市長は「人口減、少子化対策として保育園の整備や中学生以下の医療費無料化に取り組んできたが、子どもが生まれる産院がなくては話にならない」と語った。

 施設は欧風2階建て。14部屋ある入院室はすべて個室で、世界の地名がつけられている。
「京都」という部屋は和室が併設され、家族が泊まることもできる。
内覧会に訪れた女性は「家から近い上に家族も宿泊できるなんていいですね」。

 石崎聡之(さとし)院長は「家族で喜びを分かち合う出産を、遠くまでいかず家の近くでできるようになった。地域の人が安心してかかることができる産院にしたい」。

 県内で分娩ができる医療施設は113施設(3日現在)。
少子化による経営難や自然分娩などに対応するため労働条件が悪く、訴訟リスクも高いことから特に地方都市での産院新設は難しくなっている。
君津市を除くと市では富津、八街、南房総、香取、大網白里の5市には産院がない。(堤恭太)