養成医師に配置ルール 県ワーキンググループ 原則2年「中小」勤務 16年度運用へ 地域偏在解消狙う

2014.01.26

養成医師に配置ルール 県ワーキンググループ 原則2年「中小」勤務 16年度運用へ 地域偏在解消狙う
2014.01.24岩手日報



 県奨学金養成医師の配置調整に関するワーキンググループ(座長・小林誠一郎岩手医大医学部長)は23日、盛岡市内で会合を開き、県関係の奨学金で養成した医師の配属先を調整する基本ルールの方向性を決めた。

県内公的医療機関での勤務を義務付ける期間のうち、医師不足や地域偏在解消を狙いに、原則2年間は中小医療機関に配属することなどを盛り込んだ。

10月にも関係団体で協定を締結し新たな調整組織を立ち上げ、2016年度のルール運用を目指す。

 医学生の奨学金制度は県と県医療局、県国保連の3種類。6年間または9年間の県内公立病院・診療所勤務を義務付ける代わりに、返還を免除する。義務履行は大学卒業後の初期臨床研修(2年間)を経て始まる。

 基本ルールでは、勤務対象の公的医療機関を県立中央(盛岡市)、県立中部(北上市)など規模が大きい「基幹病院」と中小規模の「その他」に分類。

奨学生医師は初めの2年間は基幹病院で中小規模医療機関で働くための総合診療研修を受け、その後中小医療機関に移るローテーション勤務を基本とする。

 専門医を目指す医師向けに、6年以内3回までの大学院通学を可能とするルールなども設けた。

 県医療政策室などによると、昨年8月時点で履行期間に入っているのは110人。

これまでは配属の明確なルールがなかったため、大規模病院に医師が集中する傾向が見られたという。

 全体の貸付枠は医師不足対策として08~10年度に25人程度から55人まで増員されており、同室は今後履行義務が生じる医師は増え、ピークの28年は296人と試算。今後は医師の専門科や各医療機関の充足状況、大学医学部の医局の状況などを考慮した的確な配属調整が課題となる。

 同室の佐々木亨医務課長は「医師のキャリアアップと地域の医師不足解消の両立に向け、関係団体と協力し課題を詰めていきたい」と話す。

 

 県関係の医師奨学金制度とは 県国保連の「市町村医師養成修学資金」と県の「医療局奨学金」「県医師修学資金(地域枠)」の3種類がある。

貸付額は
「市町村―」が月額20万円と入学一時金760万円、「医療局―」が国立大が月額20万円、

 私立大が同30万円、「県医師―」が年額440万円と入学一時金410万円。

6年貸し付けの場合、県内公的医療機関などで「市町村―」と「医療局―」は6年間、「県医師―」は9年間勤務すれば返還免除となる。