東千葉メディカルセンター:4月2日開院 「医療過疎」に初の高度施設

2014.01.24

東千葉メディカルセンター:4月2日開院 「医療過疎」に初の高度施設 /千葉
2014.01.22 毎日新聞


 ◇救命救急センターの収入不足 圏内市町村、財政支援に難色

 山武長生夷隅保健医療圏(17市町村)の第3次救急医療(最重症患者の救急)を担う「東千葉メディカルセンター」が東金市丘山台3に4月2日、開院する。

特に「医療過疎」と言われた同地域に救命救急センターを併設する初の高度医療施設の誕生となるため、地域の期待は大きい。

しかし、救命救急センター(同1日に先行オープン)の収入不足が見込まれ、県が圏内の自治体に対して財政支援を要請しているが、反応は鈍く、いまだ支援態勢の合意は得られていない。【吉村建二】

 東千葉メディカルセンターは地上6階、地下1階=写真。総事業費は約140億円。

県が約100億円の財政支援を行い、残りを東金市、九十九里町が負担する。

運営は東金市と九十九里町が設立した地方独立行政法人「東金九十九里地域医療センター」が行い、初年度は14診療科146床でスタート。

3年後には23診療科314床にする予定だ。
最新の医療機器を完備、千葉医大付属の臨床教育センターを併設。

教授、准教授が各種診療科で診察や臨床教育も行う。

 これまで同圏には救命救急センターがなかったため、東金市などでは救急患者を遠くの病院に搬送することが多かった。

東千葉メディカルセンターが開院されれば、地域医療の向上だけでなく、一刻を争う患者の搬送時間も短縮される。同センターの収支計画によると、開院初年度から3年間は赤字が続くが、診療科の充実で通院患者の増加が見込まれることなどから4年目以降で単年度黒字に転換する予定だ。

 ただ、併設する救命救急センターは高度な施設や人員が必要なため、4年目以降も収入不足が見込まれる。県は「現在、地域の自治体で運営を支えている2次救急(重症患者の救急)のように、3次救急も地域で支えることが望ましい」と判断。

東金市と九十九里町を除く15市町村に対しても財政支援をするよう求め、昨年10月から説明会を開き理解を求めている。

 同圏の救命救急センターは県内で11カ所目だが、自治体への支援要請は今回が初めてだ。
利用者が多い既存の大きな医療施設を指定するなどしてきたこれまでと違い、人口密度が比較的低い地域に新設し、カバーするエリアも広いことなどから、国などの支援だけでは運営が厳しいという指摘は多い。

 しかし、各市町村は「3次救急は県がやるべきだ。
建設費だけでなく運営費も県が負担すべきだ」と主張。特に圏内南部の市町には「(安房保健医療圏の救命救急センターである)亀田総合病院の方が近い」などとし、新たな財政支援を決断する状況にはない。

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 【診療科計画】

 <2014年度から>病床数146

内科、消化器内科、神経内科、循環器内科、小児科、外科、心臓血管外科、整形外科、脳神経外科、産婦人科、放射線科、麻酔科、精神科、救急科

 <2015年度から>病床数230

呼吸器内科、代謝・内分泌内科

 <2016年度から>病床数314

形成外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、歯科口腔外科