耐性菌検出、11人死亡 直接の因果関係否定 大阪の病院

2014.01.07

耐性菌検出、11人死亡 直接の因果関係否定 大阪の病院
2014年1月7日朝日新聞
 

大阪府高槻市の社会医療法人信愛会「新生病院」(後藤研三病院長、225床)は6日、昨年1月から12月の間に、患者21人が多剤耐性緑膿菌(りょくのうきん)(MDRP)に感染し、うち11人が死亡したと発表した。

発熱などの発症が見られた患者も6人いたが、病院側は「外部機関の監査でMDRPは直接の死因ではないとの報告を受けた」としている。

 病院によると、感染した患者は60代3人、70代10人、80代7人、90代1人の男性15人、女性6人。うち20人が入院患者で、死亡した11人は62歳から92歳だった。感染者全員が心臓疾患や大腸がん、脳梗塞(こうそく)、糖尿病などを患っていた。

 最初の感染患者は昨年1月、心不全で入院した高齢者で、たんから菌が検出された。

その後も3カ月連続で毎月1、2人が感染し、6月に4人が感染した時点で、院内感染の疑いを強く認識したという。

 地域の医療関係者でつくる北摂四医師会などの助言もあり、9月に感染経路特定のための拭き取り調査を70カ所で実施。

口腔(こうくう)ケアの際にたんを吸い取る移動式機器のチューブなどから、同型の緑膿菌を検出した。毎回消毒していたが、こびりついた汚れがMDRPを媒介していたという。

 後藤病院長は「口腔機器に思いが至っていたなら、もっと早く対処できたかもしれない」と述べた。

ただ、北摂四医師会感染対策ネットワークによる外部監査結果をもとに、死亡との直接的な因果関係は認められなかったといい、「亡くなった方々は入院する理由となった病状が相当重く、感染がなかったとしても救命は難しかった」と話した。