新中核病院建設問題:筑西市と桜川市、合意書調印 既存2病院の扱いで曲折も /茨城

2013.12.16

新中核病院建設問題:筑西市と桜川市、合意書調印 既存2病院の扱いで曲折も /茨城
2013.12.14 毎日新聞



 新中核病院建設問題を巡り、筑西市と桜川市は13日、筑西市二木成の県筑西合同庁舎で、筑西市養蚕地区に病院を建設することを柱とする基本項目の合意書に調印した。

2009年の県地域医療再生計画に盛り込まれた同病院は両市が建設場所などを巡って対立。

計画策定から4年たち、ようやく一歩前進した格好だ。しかし、合意書に盛り込まれた再編・統廃合後の公立2病院の扱いを巡り、紆余(うよ)曲折もありそうだ。【松本尚也】

 調印式には筑西市の須藤茂市長と桜川市の大塚秀喜市長が出席。須藤市長は「地域医療を担う病院をつくる第一歩が踏み出せた」と意義を語った。

両市は今後、建設費に見込む国の地域医療再生臨時交付金の活用期限延長を求めていく方針。

 合意書は建設地のほか、公立2病院による再編・統合

▽新病院は300床規模

▽経営形態は公設民営型

▽再編・統合後の公立2病院の扱いは
(1)両病院とも19床以下の診療所
(2)県西総合病院(桜川市)は病院として存続し、筑西市民病院は無床の診療所とする――の2案を盛り込んだ。

 公立2病院の扱いについては今後、大学病院関係者や医療専門家らでつくる「建設推進会議」で検討する。

大塚市長は「合意は大変うれしいが、今後のハードルは高い。県西総合病院は残したい」と主張。
須藤市長は「議論は推進会議に委ねたい」と述べ、微妙な温度差を見せた。両市は年明けにも第1回会合を開催する方針。

 ◇臨時交付金行方、不透明のままに

 県の地域医療再生計画では、公立2病院は再編・統合後、「19床以下の診療所にする」と定められている。

このため、県西総合病院の存続案も残した両市の合意内容について、県医療対策課は「県西総合病院が残れば、国の交付金全額は得られない」と指摘。

合意したとはいえ、両市が建設費に見込む国の地域医療再生臨時交付金(25億円)の行方はなおも不透明のままだ。

 同交付金の活用期限延長を議論する国の有識者会議が16日に開催されることから、両市は合意を急ぎ、桜川市議会が強く要望する県西総合病院の存続案を併記した。
しかし、県医療対策課は「結論が先延ばしになっただけで、いずれは決断しなければならない」と話しており、今後の建設推進会議は紛糾も予想される。

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 ◇新中核病院問題を巡る主な動き◇

2009年    県、地域医療再生計画を作成

  11年 3月 東日本大震災で筑西市民病院、県西総合病院(桜川市)が被災

      5月 筑西・桜川両市長(当時)、建設地は「両市境界から5キロ以内」で合意

      9月 両市の準備委員会、建設地は「筑西市竹島地区が最適」と提言

  12年 6月 桜川市議会が「竹島地区」に反発。関連予算案の3回目の否決

  13年 1月 県、公立2病院に筑西市の民間病院を加えた3者での再編・統合を提案。建設地は「竹島地区にこだわらない」

      3月 筑西市議会が県提案に反発。関連予算案を廃案

      4月 筑西市長に須藤茂氏初当選

      7月 筑西市が統合断念を表明

     10月 桜川市長に大塚秀喜氏初当選

     11月 両市などによる「代表者会議」を設置

     12月 両市、建設地を「筑西市養蚕地区」で合意