病院・介護施設、住居と併設 容積率緩和 国交省方針、街づくり高齢化に対応

2013.12.10

病院・介護施設、住居と併設 容積率緩和 国交省方針、街づくり高齢化に対応 (日本経済新聞12・10)

 国土交通省は来年から病院や介護施設の建て替えや新設を促す規制緩和に乗り出す。

地方自治体が医療・福祉施設の大きさを制限する容積率を緩和することを認め、高齢者向けのマンション併設型の病院などの建設を容易にする。

在宅で医療、看護、介護サービスを受けられる体制を整え、高齢化に対応した街づくりを後押しする。

 来年の通常国会に都市再生特別措置法や都市計画法など関連法の改正案を提出。
来年中の実施を目指す。住宅の周辺に福祉・医療施設がないといった課題に対応する。

 容積率は敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合で、数値が大きいほど建物の大型化や高層化が可能になる。

住居や商業などの「用途地域」ごとに国が設定できる範囲を定め、実際の数値は自治体が決める。

住宅や店舗などが建てられる「近隣商業地域」の場合、100~500%から選択可能で、千葉市なら最大400%としている。
容積率は原則として地域内のすべての建物に同じ数値が適用される。

 今回の規制緩和では、ベッド数20床以上の病院や介護施設に限って、容積率の上限を引き上げることを認める。
近隣商業地域なら500%以上など、国の上限を超える容積率の設定を認めることも検討する。

 低層部に病院、高層部にマンションが入る複合ビルの建設を想定している。
現状でも併設は可能だが、容積率が壁となり、普及していない。
国交省は三大都市圏や地方の中核都市でニーズがあるとみている。

 政府・与党は税制面の支援策も検討中だ。

郊外にある病院が街中に移転する場合には、土地・建物の売却益にかかる所得税を80%繰り延べ、実質的に減税する。病院が街中に移転する際は、移転先となる不動産(5年以上保有)を売った企業や個人も減税する。

こうした措置を12日にまとめる来年度の税制改正大綱に盛り込む見通しだ。