医療経済実態調査 薬局は「個人」「法人」ともに悪化――店舗数の多い薬局ほど高収支

2013.11.24

医療経済実態調査 薬局は「個人」「法人」ともに悪化――店舗数の多い薬局ほど高収支
2013.11.22 薬事ニュース



 厚生労働省は11月6日の中央社会保険医療協議会・調査実施小委員会で、次期診療報酬改定の基礎資料となる「第19回医療経済実態調査(医療機関等調査)」の結果を公表し、直後の総会で了承された。


今回の調査からは6月の単月データを廃止し、直近2事業年度(11年度~12年度)を集計。

さらに薬局調査では店舗別の収支状況も調べている。

薬局の1施設当たりの損益状況では、収益から費用を引いた12年度の損益差額が921万2000円、その収益に占める構成比(損益率)では5・5%となり、11年度の1058万8000円(6・5%)から1・0ポイント減。

経営形態別にみても「個人」「法人」ともに悪化していたが、損益率の数値自体では、店舗数が多い薬局ほど高い傾向にある。
 

薬局調査のうち、「個人」形態の薬局では、12年度の損益差額が980万4000円(9・9%)で11年度の1038万9000円(10・6%)から、損益率で0・7ポイント減。

「法人」においても、12年度損益差額が915万7000円(5・3%)と、11年度の1060万6000円(6・3%)から1・0ポイントのマイナスとなった。
 

さらに店舗数別にみると、「1店舗」では12年度の損益差額が264万1000円(1・8%)で11年度の226万6000円(2・3%)から0・5ポイント下落。
「2~5店舗」では、12年度が563万円(3・5%)、11年度684万3000円(4・4%)と0・9ポイント低下している。

「20店舗以上」においては、12年度1866万2000円(8・4%)、11年度2030万6000円(9・3%)と0・9ポイント減。損益率を推移でみると、いずれの経営形態でも悪化していたが、数値自体は、店舗数が多くなるほど高い傾向にあることが判明した。
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また、医療機関の損益状況をみると、
12年度の「一般病院」全体の損益率が▲0・4%となり、11年度の▲0・9%から0・5ポイント改善したものの依然として赤字状態にある。

損益差額はマイナス1136万5000円(11年度マイナス2932万円)だった。

精神科病院は▲0・6ポイント悪化。

診療所に関しては、全体で13・7%(13・1%)と0・6ポイント上昇。有床診療所の損益率は0・3ポイント減の8・7%(9・0%)とやや悪化し、無床診療所は0・9ポイント増の14・8%(13・9%)とやや改善した。

■薬剤師の給与 「個人」376万円 「法人」462万円
 職種別に常勤職員の1人当たりの平均給料額を調べた調査結果をみると、保険薬局の薬剤師の12年度給与(給与と賞与の合計値の平均)は、「法人」が対前年度比1・9%増の462万3321円、「個人」が1・4%増の376万5429円でいずれも増加傾向にある。

「法人」の管理薬剤師は、2・4%増の742万3211円だった。一般病院に勤務する薬剤師の給与を施設別でみると、「医療法人」が0・2%減の506万3978円、「国立」は2・8%減の621万8818円、「公立」では1・3%減の610万6123円といずれも減少していた。
 

一方、医師の給与に関しては、まず一般病院に着目すると、12年度における医療法人の院長1人当たりの給与金額(給与と賞与の合計値の平均)が、対前年度比1・7%増の3097万7630円で国立・公立病院や診療所と比べて最も高かった。

国立病院の院長は3・6%減の1964万4330円、公立病院の院長は1・3%増の2070万2872円。

一般診療所では、医療法人の診療所の院長が1・1%減の2787万3734円、個人診療所の医師は2・7%増の1344万5517円だった。