(ニュースがわからん!)東北に大学の医学部を新しくつくるの?

2013.10.24

(ニュースがわからん!)東北に大学の医学部を新しくつくるの?
朝日新聞2013年10月24日 
 ◇医師不足解消と震災復興が狙い。予算など課題も多いよ

 アウルさん 東北地方に大学の医学部を新しくつくる話があるって聞いたわ。

 A 医師不足を解消して震災復興にもつなげたいという東北地方と、地域を限って規制を緩(ゆる)める「国家戦略特区」で認めてほしいという千葉県成田市や静岡県の動きがある。新設を禁じてきた決まりの見直しを、安倍政権が検討している。

 ア なぜ、禁止されてきたの?

 A 新たな医学部ができたのは1981年の琉球大が最後。
これで全ての都道府県に医学部がそろい、政府は医師が増えすぎないよう養成数を調整する方針を決めた。2003年には新設禁止の決まりを作った。

 ア それを見直すの?

 A 日本医師会などは見直しに反対だ。医学部一つで300人以上の医師が教員として必要になり、地域の医師が減って医療の質が下がるというんだ。
多額の建設費用も要るし、医師が一人前になるのに15年はかかるから、すぐに効果が出るか疑問視する人もいる。

 ア 医師が足りないって話をよく聞くけど?

 A この先は、そうとも限らない。医学部の定員は07年度から13年度にかけ1400人以上増えた。医学部一つの定員は100人ぐらいなので、14カ所新設したのと同じだ。
厚生労働省の推計では、医師数は10年後の23年以降、必要数を上回る見通しだ。

 ア じゃあ何が問題?

 A 地域により医師の数が偏っていることだ。
10年時点で、最少の埼玉県は人口10万人あたり143人なのに、最多の京都府は2倍の286人。産科医や小児科医が少ない診療科ごとの偏りもある。地域に根付(ねづ)き、幅広い診療ができる医師を育てることが必要だ。

 ア 今後どうなるの?

 A 東北地方への新設は具体的な検討を始めるというが、予算確保(やどこが設置するかなど、課題も多い。特区については、まだ先の話だね。

 (辻外記子)