糸から製品まで一貫して製造する繊維メーカーのセイホウ(本社:栃木県足利市)は、自社で開発した銅繊維商品の販売を中国で開始した。

2013.10.23

糸から製品まで一貫して製造する繊維メーカーのセイホウ(本社:栃木県足利市)は、自社で開発した銅繊維商品の販売を中国で開始した。(JETRO)


銅繊維には制菌・防臭、静電気防止、蓄熱・保温などの効果があり、独自の機能をアピールして中国市場を開拓したい考えだ。

 2月22日、同社の青木朋治会長、東條栄子代表取締役社長に中国市場開拓の取り組みや今後の課題について聞いた。  <アジア・キャラバン事業を活用>


 問:中国市場開拓の経緯は。 

答:日本の市場が縮小する中、歴史的・文化的な交流もある中国に進出してみようと考えた。
これまで海外との取引があったわけではないので、今回のアジア・キャラバン事業をテストマーケティング、市場調査として活用した。

 問:アジア・キャラバンでの成果は。

 答:当社の製品の中で比較的知名度が高く販売しやすい「宇宙のくつ下」などのアイテムを出品した。
 宇宙のくつ下は銅繊維で作られているため抗菌・消臭効果が高く、宇宙飛行士の山崎直子さんが着用したことで日本でも多くのメディアに取り上げられた。

 初めての女性宇宙飛行士が無事に帰還したタイミングでもあり、中国でもPRになると考えた。
 北京、上海、香港で商談を行い、現在は上海東急ハンズで宇宙のくつ下と、銅繊維入りでスマートフォンの操作ができる手袋「スマホの世界」を販売している。


 <中国の消費者嗜好をじっくり研究>

 問:中国ビジネスにおける課題は。 

答:当社の強みである銅繊維の良さをいかに分かってもらうかが課題だ。
 日本でも20年以上かけて銅繊維についての啓発を行いながら商品を販売してきたという経緯があり、中国でも同様の取り組みが必要だと考えている。
 商談会で来場したバイヤーにも、銅繊維の中国語資料を配布して説明を行ったが、反応はまちまち。
 身に着けて初めて良さがわかる商品なので、口コミ効果にも期待したいところだが、浸透するには時間がかかる。
また、消費者嗜好(しこう)をもっと研究する必要がある。
 所得が上昇するにつれて、衛生面にどれだけ消費するポテンシャルがあるのか見極めたい。
ターゲット層についても、日本ではサポーター、腹巻きなど、温める機能の商品は中高年の女性、靴下についてはビジネスマンが多いが、中国ではどのような層に向けてアピールすればいいか検討している。 「中国にはない」という理由だけで日本と同じ商品を販売するのは難しいと感じている。
 中国の消費者嗜好をもっと分析して商品を投入する必要がある。商品が受け入れられたとしても、認知度を高めるには2、3年はかかるのではと考えており、まずは足元の反応を見ながら今後の戦略を考えたい。


 アジア・キャラバン事業に出品したセイホウの商品

 問:日中関係悪化の影響は。

 答:商談などに具体的な影響はなかった。
 東急ハンズで販売していることもあり、日本製というのは今後もアピールポイントの1つと考えている




http://www.e-seihou.co.jp/products/functional-materials/index.html