地域医療の担い手としては、関西の病院グループである生長会も負けていない。

2013.10.21

地域医療の担い手としては、関西の病院グループである生長会も負けていない。
目下、府南部に位置する阪南市民病院を立て直し中だ。(4/5)
2013.10.26 週刊ダイヤモンド


運営難で廃院目前 阪南市民病院の再出発


 新臨床研修制度が始まった影響と勤務医の独立開業が重なって、2007年、阪南市民病院の医師数は16人から4人まで減少した。

医療過疎地である府南部の地域医療は危機的状況に陥った。市民も立ち上がり、病院存続に働きかけた。打開策として10年、府下で初めて指定管理者制度が導入され、生長会が運営を任された。

 1952年開設の病院は老朽化していたため、すぐに病院改築が始まり、今年4月に竣工した。

 1年目は院長や各診療科のトップらが医師集めに奔走し、組織づくりに注力。
2年目以降の重点テーマは業務の標準化、人材育成へと移った。
高齢化率が高い地域特性を鑑みて、高度医療よりも「総合的な診療ができるプライマリーケアの機能強化を優先した」と藤本尚病院長。
12年には、全国から総合診療科医180人が集まり、土曜の夜から翌朝までオールナイトで「尋常じゃないカンファレンス」というイベントを開催して診断能力を競い合った。

 今回のランキングは大阪府73位で、医療の機能、経営状態の両面とも課題は多い。

生長会法人本部事務局の山村達雄次長は「スタート時の損益にはこだわらない」とし、長期的な視点で浪費なのか、投資なのかを見極める。

今の経営がどのレベルにあるかは「グループ他院との比較で判断できる」という。
かつて廃院目前に立たされていた病院を再生できるか。民間大手の手腕が試されている。

医療ジャーナリスト・福原麻希


Column 箕面市長が倍返しと叫ぶ国循と移転をめぐる泥仕合


 「ドラマの“半沢直樹”ではないが、市長の怒りは凄まじく、“倍返しだ”と指示している」。
大阪府箕面市の関係者はそう打ち明ける。

 “倍返し”の相手とは、国立循環器病研究センター(国循)と厚生労働省である。
国循は施設の老朽化が進んだことから、建て替え移転を決定。
その建て替え移転先として吹田市と箕面市が激しい誘致合戦を繰り広げてきたが、6月11日に吹田市を選んだと発表した。

 国循の決定に対し、箕面市の倉田哲郎市長は「これは出来レースであり、決定プロセスが極めて不透明」と激怒。
国循と厚労省に抗議書を送付。
外部機関と厚労省を入れた再検証を求めるという事態になった。

 怒りの発端は「国循の幹部職員による無礼な態度にあった」と箕面市職員は振り返る。
2011年8月に国循の幹部職員が誘致意向を確認するために倉田市長らと面談した際、口頭で「吹田に決まっているので、形式的に回っている」「意向があると言われると困る。
意向なしで回答をお願いする」などと発言したというのだ。

 箕面市は公式ホームページで、当時の国循側の幹部職員との会話を記録したメモを公開したほか、7月16日には47項目にわたる質問状を国循に送付した。
関係者によると、国循側は9月6日付の文書で19日に返答したが、箕面市側は納得せず、10月中に再度の質問状の送付を予定しているという。

 こうした箕面市側の発言に対し、国循側は「出来レースという事実はない」という姿勢を崩していない。

 しばらくは“泥仕合”が続くことになる。