魅力あるまちづくりに向けて・桜川市長選の課題(下) 地域医療再生計画

2013.09.20

魅力あるまちづくりに向けて・桜川市長選の課題(下) 地域医療再生計画
2013.09.19 茨城新聞



■医師確保へ新環境整備

県の策定した地域医療再生計画では、県西地区の地域医療再生が重要課題の一つに挙げられている。
桜川市にある県西総合病院と筑西市民病院の公立2病院を核に再編・統合して、24時間救急受け入れ可能な2.5次医療を担う新中核病院建設構想が立ちあがった。

地域医療再生計画が策定されたのが2009年。県政総合病院と筑西市民病院の公立2病院を再編・統合しようと話し合いが進められた。

11年3月11日に発生した東日本大震災は、両公立病院にも大きな被害をもたらした。

特に筑西市民病院は建物が危険な状態で、入院患者は近隣の病院に避難。
その後、50床の応急病床を作ってしのいでいる。県西総合病院は、透析を1日休んだだけで、停電、断水の中、診療を再開した。

大震災は、東北、北関東の病院に大きな被害をもたらした。国では、「地域医療再生事業」に加え、新たに「地域医療再生臨時特例交付金」を作り、地域医療再生事業に25億円の財政支援を受けることができるようになり、新しい新中核病院構想を策定。

しかし、両市での再編・統合の枠組みなどをめぐって出口の見えない状況が続いている。

県西総合病院は1957年に岩瀬町国保病院として開院した。67年には旧岩瀬町と、真壁、協和、明野町、大和村で病院組合を設立し、68年にオープン。

本県は人口10万人当たりの医師数が全国平均を大きく下回り、筑西・下妻医療圏内では全国平均の半分にも満たないという状況という。
筑西市と桜川市でも筑西市に医師が集まり、桜川市に少ないという状況があり、拠点病院としての役割を果たしてきた。

新臨床研修医制度の導入などに伴い、地域の拠点病院の医師不足が大きくクローズアップ。
産婦人科、小児科の医師不足が問題となる中、県西総合病院は、小児科医が複数いる周辺でも数少ない貴重な存在として役割を果たし、市内の救急搬送の25%を受け入れている。
しかし、医師派遣大学からは「現状のままでは医師を派遣できない」と指摘しているという。

桜川市は、執行部、議会ともに県西総合病院は必要とし、新中核病院の建設で医療体制の充実を求めている。筑西市とともに、県西総合病院の果たしてきた役割を考え、現在の医療環境の中で真に守るべきもの、今後必要となる医療を見極めた上で、医師や医療スタッフを確保できる新しい医療環境の整備が求められている。