徳洲会公選法違反 動揺広がる 虎雄氏「検察と戦う」

2013.09.27

徳洲会公選法違反 動揺広がる 虎雄氏「検察と戦う」
2013.09.26 産経新聞



 ■グループ内 退任求める声

 徳洲会グループの公職選挙法違反事件で、グループを率いる医療法人徳洲会理事長、徳田虎雄氏(75)がグループ幹部らに、「自分は検察と戦うつもり」などと東京地検特捜部の捜査に徹底抗戦する意向を示したことが25日、関係者の話でわかった。事件に関与した幹部らには、「最高の弁護士を雇ったから安心しろ」との趣旨の徳田氏の言葉が伝えられたという。

各地の病院に動揺が広がり、一部の病院長らからは徳田氏の早期退任を求める声が上がっている。

 複数の関係者によると、東京地検の強制捜査を受けた後の今月21日、グループの最高幹部約10人が徳田氏が療養している湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)の会議室に集まり、今後の方策を協議。

一部の幹部らは強制捜査を厳粛に受け止め、ただちに執行部の刷新と徳田氏の退任を検討すべきだと提案した。

 この後、別室で会議の模様をモニターで見ていた徳田氏が険しい表情で、車椅子で入室。
秘書を通じ、「選挙違反には当たらない。
銀行は徳田だから金を貸してくれる。自分は検察と戦うつもり。検察を訴える」などと述べた。

 一部の幹部らは再考を求める意見を述べたが、徳田氏は「今は耐えるしかない」との言葉を繰り返すのみだったという。

 徳田氏はALS(筋萎縮性側索硬化症)により手足が不自由で発声できないため、文字盤を使い目の動きを秘書に読み取らせて意思表示している。

 連休明けの24日以降、事件にかかわった地方病院の事務長らに、徳田氏の言葉として「最高の弁護士を雇ったから安心しろ」との趣旨のメッセージが秘書から伝えられたという。

 ある病院長は「強制捜査後、各地で職員が離職するなど動揺が広がっており、医療に支障が出かねない。
来年の研修医採用がゼロになりかねず、これでは病院がもたない。
徳田理事長が検察と争う気持ちだとしても、まずトップの座を退いてからにしてほしい」と悲鳴を漏らす。

 別の病院長は強制捜査後、一部の病院幹部ら向けにメッセージを発信。

 この中で「今回司直により俎上(そじょう)に載せられたのは、徳洲会の体質と歴史そのもの。
今こそ原点に戻り、汚辱にまみれた選挙や政治と決別すべきだ」などと述べている。

 徳田氏を取り巻く幹部たちへの批判の声も多い。

 今月28、29日には、全国66病院の院長、事務局長ら約200人が集まる定例の「全国セミナー」が予定されていたが、東京本部は中止を決定した。
ある病院長は「セミナーを開けば、理事長の名代の最高幹部たちが全国の病院からつるし上げられるので、逃げたのだろう。最高幹部は東京地検から中止を指示されたと説明しているが、本当なのだろうか」といぶかる。

 ある病院事務長は「理事長がシロといえば、黒いものも白になるのが徳洲会の体質。
しかし、このままでは徳洲会全体が世間を敵に回す。
一刻も早く自浄能力を示さないと、地域医療を維持できない」と語った。