医療危機の打開策探る/3首長らシンポで討論=医師数が県内最少の曽於地区

2013.08.19

医療危機の打開策探る/3首長らシンポで討論=医師数が県内最少の曽於地区
2013.08.17南日本新聞 


 医師数が鹿児島県内最少の曽於地区(曽於市、志布志市、大崎町)の医療シンポジウムが10日、曽於市であった。

危機的状況にある地域医療を、住民と考えようと曽於医師会が開いた。3市町の首長や医師が登壇し、550人が聞き入った。

 3首長は住民の多くが地域外の病院に依存している実態を報告した。

10年前9施設あった医療機関が5施設に減った大崎町の東靖弘町長は「子育て世代が通える小児科、耳鼻咽喉科がない。

将来にわたり安心して暮らせる早急な施策が必要」と訴えた。

 会場からも「医療が貧弱だと若者、高齢者が暮らそうとは思わない」と、地域医療の充実を求める声が出た。

 曽於医師会の松下兼裕会長は曽於地区に出産可能な医療施設がない上、高齢者らで亡くなる3~4人に1人は孤独死と紹介。「文化的な生活とは言えない。


住民、行政、医師会が協力し、自分たちでできることはしっかりとすべきだ」と述べ、在宅医療の拡充に取り組む考えを示した。

 曽於医師会立病院(曽於市大隅)の才原哲史院長は曽於市内の高齢者が昨年、同市や都城市の計20病院で救急搬送を断られたことを挙げ、「地域内で対応できるようにすることが使命」と述べた。

 鹿児島大学理事の〓(高の口がはしご)松英夫氏は、医師数が足りていない曽於医師会立病院の老朽化に触れ、「魅力ある病院にすることが若い医師を引き寄せる源になる」と指摘。

3市町と協力し、新たな施設整備が必要と提言した。