医政局経済課  早期妥結、課長自ら病院に要請

2013.08.06

医政局経済課  早期妥結、課長自ら病院に要請
薬価調査への影響懸念、異例の訪問
2013.08.02 日刊薬業



 医療用医薬品の早期妥結を徹底するため、厚生労働省医政局経済課は8月上旬、経済課長自らが妥結率の低い公的病院と公立病院を訪問し、協力を要請する方針を決めた。2012年度の妥結率は8割程度で、中には施設の半数が未妥結のまま年度を越えた公的病院グループもある。

来年度の薬価改定に反映させる薬価調査を控え、このままでは調査の信頼性が揺らぎかねないと判断、異例の病院訪問を決めた。

 「流通改善第3ラウンド」となった12年度は、単品単価取引の浸透や医薬品卸が適正価格を堅持する姿勢を崩さなかったことなどを背景に、妥結時期がずれ込んだ。厚労省がまとめた12年度の妥結状況によると、医療機関、保険薬局を合わせた全体の妥結率は81.5%にとどまり、2割が未妥結に終わった。

 このうち、20店舗以上のチェーン薬局の妥結率は11年3月比43.2ポイント減の49.1%と半数を切った。経済課は医薬品卸と大手調剤薬局の各社を省内に呼び、早期妥結への協力を要請。

経済課は「調剤薬局は8月中に相当数が妥結する見通しだ」との感触を得ており、卸と薬局の取り組みを見守る構えだ。

 一方で、200床以上の病院の妥結率の低さも課題になっている。厚労省の妥結状況の調査では、大きく妥結率が下がった病院グループとして厚生連(48.3ポイント減・3月末の妥結率51.7%)、済生会(14.8ポイント減・同62.5%)、日赤(12.4ポイント減・同73.4%)などを挙げている。
厚生連グループでは、半数近くの病院が妥結に至っていなかった。

 経済課はまだ具体的な訪問先を明らかにしていないが、こうした病院グループを念頭に置いているとみられる。
近く訪問日程の調整に入る見通しだ。

●医療保険制度の一員としての自覚を

 訪問先では妥結状況などの資料を説明し、妥結率が低いまま薬価調査を行うと調査結果の信頼性にも影響するとして早期妥結に理解を求める。

城克文経済課長はじほうの取材に「未妥結は夏のうちに決着してほしい。
病院も経済合理性を追求するのではなく、医療保険制度の一員としての自覚を持ってほしい」と述べた。