病院の良し悪しって・・・ 何で決まってるの?

2013.07.18

君の言う、病院の良し悪しって・・・ 何で決まってるの?」
(朝日新聞7・17)

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えーと、やっぱり良い指導医がいて・・・」と学生さんは口ごもります。
「それは、研修医にとって良い病院だね。でも、それより、地域の患者さんにとって良い病院で働く方が幸せじゃないか?」
「同じことじゃないですか?」

おぉ・・・ 甘い! 甘いぞ学生さん!

「病院の良し悪しって、いろんな座標軸があるんだよね。教育熱心かどうかってこともあるけど、患者さんの満足度という軸もある。病院経営が健全かどうかも大切な軸だ。
あるいは、へき地や被災地への貢献だって大切な活動だ。
良い研修が受けられるかどうかなんて、数ある病院機能のごく一部にすぎないさ」
「たしかに、そうですね」


「たとえば、少なからぬ高齢者は自宅で死にたいと思っている。
それを実現できているかは地域の在宅死率をみればいい。
ご存知のように沖縄県中部地区は非常に低いレベルだ。その切り口だけを見れば、中部病院は良い病院とはいえない」
「でも、それって中部病院のせいなんですか?」
「中部病院だけのせいじゃないよ。
でも、地域の基幹病院としての責任はあるね」
「なるほど」と学生さんは素直にうなづきました。

「死亡診断書に老衰と書かれる地域では、在宅死が多いってのは知ってるかな? 逆に、医師に確定診断を追求する傾向が強いと、老衰は減り、診断に基づいた医学的介入が過密となる。

つまり、退院できないまま、医療のもとで死亡する高齢者が増加してゆく。昨今の潮流として、医師の研修教育は診断に固執する傾向があると僕は思っているので、場合によっては、在宅死を減らしている・・・かもしれない」
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http://apital.asahi.com/article/takayama/2013071700001.html