公的病院 医師122人不足 12年度 小児、産婦人科要望強く=富山

2013.05.25

公的病院 医師122人不足 12年度 小児、産婦人科要望強く=富山
2013.05.24 読売新聞  


 富山県内の公的病院が必要とする医師数が、2012年度には122人不足していたことが県のまとめで分かった。

看護師も394人足りないとされ、地域医療の現場を支える人材不足が浮き彫りになった形だ。
県は医師確保策で5年後の18年度に医師を充足できると見積もるが、医師不足が解消するか疑問視する声もある。

 厚労省によると、県内の医師数は2010年末現在2635人で、このうち病院勤務医は1691人。
人口10万人当たりの医師数は241・0人で、全国平均の230・4人を上回ったが、小児科や産婦人科などは医師不足が指摘された。

 こうした状況を踏まえ、県は今年4月、県内24の公的病院を対象に、12年度の定数や必要人数などを調査。
医師の不足数は麻酔科11人、小児科10人、産婦人科10人、救急科7人などで、全体で122人に上った。
看護師については、厚労省算出の需給見通しで、12年には県内で1万5757人が必要とされたのに対し、実際の人数は1万5363人だった。

 県は、将来県内で医師や看護師として従事することを条件に修学資金を学生に貸与し、一定期間勤務した場合に返還を免除している。
富山大医学部医学科の特別枠の場合、入学生は入学金と授業料を6年間貸与され、9年間の県内勤務をすれば返還する必要はない。

 この医師確保策は10年度から本格的に始まり、県は修学資金利用者が卒業し始める16年度に66人、17年度に106人、18年度に138人の医師確保につながると見込む。看護師数についても16年度に1万6425人になるとみている。

 ただ、修学資金は返還する場合に利子はなく、在学生対象の資金利用者の中には、県内勤務ができないと返還を申し出たり、返済して県外の医療機関に移ったりするケースがあるという。

 23日に開かれた医療審議会では、県精神科病院協会の谷野亮爾会長が「返還する場合は利子を付けなければ、県外に勤務する医師が増えかねない」と指摘。別の男性医師は審議会後、同様の医師確保策が他県でも行われていることを念頭に、「医師が都会へ流出することを考えずに同じことをしていても、医師不足解消は皮算用に過ぎない」と語った。