公設民営で病院改革 市民に不安の声も 和泉市長選

2013.05.24

 

公設民営で病院改革 市民に不安の声も 和泉市長選、26日告示 /大阪府
2013.05.22朝日新聞  


 医師不足、老朽化、経営難と苦境が続き、入院や手術を必要とする2次救急の受け入れを中止している和泉市立病院(307床)。

市は打開策として病院の公設民営化や移転新設を柱とした「新病院計画」をまとめ、市議会も3月議会で関連条例案を可決した。
新病院は2018年度の開業を目指す。26日告示の市長選を前に、公立病院のあり方を見た。


 5月上旬、和泉市立病院の待合ロビーは患者で込み合っていた。その間を看護師が忙しそうに行き交う。

市民の命と健康を守る最前線だが、06年度~07年度にかけて医師の大量退職が起き、2次救急の受け入れ中止に追い込まれた。
07年には約16億円の赤字を計上。国の特例債や市の一般会計で補填(ほてん)したが経営の健全化は見込めていない。

 市は昨年7月、有識者らで作る「和泉市立病院あり方検討委員会」を設置。

5回の審議を重ね(1)2次救急再開(2)築約50年と老朽化した病院の建て替え(3)健全経営という課題を解決するため、運営を医療法人に任せる「指定管理者制度」の導入が必要と、昨年11月に市長に答申した。

 これを受けて市は、「新病院計画」を策定。現在の場所から南に約500メートルの市有地に移転し、建て替えの総事業費84億円の半分は指定管理者が負担する。
市の負担は公設公営の場合の108億円に比べて23億円に圧縮できるとしている。

 計画では、14年度中に指定管理者制度に移行し、16年度に着工、18年度に新病院を開業させる。
指定管理者の公募は今月下旬から6月中に実施する予定で、選定委員会で応募要件を固めている段階だ。

 市立病院の医師はピーク時の約70人から約40人にまで落ち込んだ。事業費の軽減に加え、市は「民間の人脈で医師確保を」と期待を寄せる。

 「いいことずくめ」に見える指定管理者制度だが、民間経営で診療費が高騰するのではないかと、市民の間には不安も残る。

 市は、2月から市民説明会を市内10の中学校区で実施。これまでに254人が参加した。
「早く救急を再開してほしい」という意見が相次いだ半面、「信頼している医師や看護師が辞めてしまうのではないか」「診療費があがるのか」などの質問もあった。

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