懸案の新中核病院「2公立病院再編統合を」 筑西新市長、桜川市長と協議へ

2013.05.03

懸案の新中核病院「2公立病院再編統合を」 筑西新市長、桜川市長と協議へ /茨城県
2013.04.19朝日新聞 


 筑西市長選で現職を破って初当選した須藤茂氏(61)は、懸案の新中核病院建設について、市内の竹島地区を建設予定地として桜川市側と協議に入る意向を明らかにした。当選後の16日、朝日新聞記者の取材に答えた。竹島地区は、桜川市議会の反対によって頓挫した当初の案で、協議は難航する可能性がある。


 新中核病院建設は、県の地域医療再生計画の一環。筑西市民病院と、桜川市にある県西総合病院の2公立病院を再編統合し、300床規模の病院を目指す。「三次救急医療が担えるように規模や医療機能の拡充整備」を掲げている。

 桜川市議会の反対などで計画が進まないことを受け、県は建設予定地を竹島地区にこだわらないことを条件に、2公立病院に民間の協和中央病院(筑西市)を加えた3者による再編統合案を提示した。しかし、今度は筑西市議会が反発している。

 須藤氏は「計画の原点に戻り、あくまでも2公立病院の再編統合による実現を探るべきだ」と主張。「協和中央病院は地域に密着しており、回復期リハビリを担う重要な病院として不可欠」との考えを示した。

 建設予定地は「竹島地区」とし、「県にも十分な説明をしたうえで、早急に桜川市の中田裕市長と話し合いたい」と述べた。

 国の地域医療再生のための交付金約25億円を受けるには今年度末までに実施設計を終える必要がある。「両市での合意形成を急ぎ、県にも協力してもらい国に期限延長を働きかけたい」と語った。一方で、期限延長求めて市民による署名運動などを展開、「嘆願書」提出も視野に入れるという。

 また、もう一つの懸案である下館駅前の再開発ビル「スピカビル」の活用については、東日本大震災で被災した市本庁舎の移転を唱える。「市の資産を大型遊興施設や雑居ビルにしてはならない」と述べた。

 市本庁舎は旧館と新館があり、旧館は完成から約40年経過している。「市は2年間で約8億円の関連費用をかけて耐震補強し、15年間使うという。スピカビルは(81年の)新耐震基準後に完成し、コンクリート建造物の耐用年数からしても40年は使える」とみる。

 市は本庁舎移転とそれに伴うビル改修費用を計約29億9千万円と見積もる。ただ、88年に完成した新館の移転も含まれており、須藤氏は費用の再検討は不可欠とする。新館は残す選択も踏まえ、市議会とも十分話し合って決めたいという。(吉江宣幸)


 ●「なぜ県提案に乗れぬか、真意確かめたい」 桜川市の中田市長

 桜川市の中田裕市長は、須藤氏とできるだけ早く会い、新中核病院建設の考えを聴きたいと述べた。

 桜川市と桜川市議会は、県提案による再編統合案を了承している。中田市長は「国の交付金を受けられる期限も迫っている。県が考慮し調停に入ってくれた。最終案と受け止めている」と話す。その上で、「なぜ、県提案に乗れないのか、須藤氏の真意を確かめたい」としている。