看護師の卵、受け皿続々 地域医療機関と連携、定員増も /神奈川県

2013.04.01

看護師の卵、受け皿続々 地域医療機関と連携、定員増も /神奈川県
2013.03.31 朝日新聞 


 大学の看護学部開設が相次いでいる。

昨春には横浜創英大(横浜市緑区)、今春は関東学院大(同金沢区)で設置。

いずれも医学部はないが、看護師不足の地域の医療機関と連携しながら、独自のカリキュラムを組む。来年4月には専門学校4校が増える見込みだ。


 関東学院大看護学部の定員は80人。
県内の大学では9校目の看護学部だ。
2月にあった一般入試(前期3科目)では募集人員33人に対し、529人が志願した。横浜創英大(定員80人)も一般入試で、募集定員30人に対し318人が志願。
いずれも志願倍率10倍を超える人気だ。

 4月から学部長に就任する矢田真美子教授は「今後ますます看護師が必要になる中、確実に学生数を確保できる」と話す。
関東学院大のキャンパスの隣には横浜南共済病院がある。
同病院から長年、「看護学部をつくってほしい」という要望を受けていたという。

 横浜南を含む県内四つの共済病院は、学生の実習を受け入れる協定を結んでバックアップ。
4病院の医師が大学での講義に加わることも決まった。病院側の奨学金も受けられる。

 特に力を入れるのは、高齢者医療。
横浜市の地域ケアプラザや、老人ホームなどで実習するほか、新設した校舎内に自宅を再現した実習室を設け、訪問看護のトレーニングをするという。
矢田教授は「急速な高齢化とともに、在宅医療のニーズは増える」と話す。

 一方、横浜創英大は昨春、短大(3年制)の看護学科から衣替えした。こちらも、県内の病院から「(高度な医療に対応できる)4年制で看護師を養成して欲しい」という要請があったことが開設の後押しになったという。

 厚生労働省によると、看護師を養成する大学は全国で増えており、昨年4月時点で211校。2003年の106校の倍になった=グラフ。

 県内では、看護師を養成する専門学校の新設や、大学の定員増も続いている。
県内の看護師養成機関は昨年の31校で入学定員2230人から、今年は34校2415人に増えた。来年は38校2735人に増える見込みという。

 県内で働く看護職員は2010年現在で人口10万人当たり736・8人と、全国で最も少ない。
県は、県内の病院で3~5年勤務すると、返済が免除になる奨学金を設けている。
13年度には、経済的に困窮する看護学生向けに貸付額を増やす新制度も立ち上げ、看護師養成を支援する。(佐藤陽)