鹿島労災病院 眼科・皮膚科に常勤医 新たに2人、診療拡充

2013.04.25

 

鹿島労災病院 眼科・皮膚科に常勤医 新たに2人、診療拡充
2013.04.23茨城新聞 
■非常勤医も外来支援

常勤医が大量退職で半減し、診療体制を縮小している鹿島労災病院(神栖市土合本町、山口邦雄院長)は4月、眼科と皮膚科の常勤医計2人を新たに確保した。

ただ、4月から常勤医不在となった外科・神経内科・整形外科の3科は、入院患者の受け入れを休止するなど救急診療に不安を残しており、他の二次救急指定病院に患者が集中する懸念が出ている。

同病院は「3科を除き、非常勤医の応援でほぼ従来通りの診療体制を維持し、眼科と皮膚科は拡充した」と説明。「地域医療を崩壊させないために今後も医師確保に全力を挙げる」としている。

鹿島労災病院は1981年6月に開設。神栖、鹿嶋両市など鹿行南部地域の二次救急指定病院で、ベッド数は300床(現在の稼働100床)。

神栖市によると、鹿島地方事務組合消防本部が昨年1年間に救急搬送した患者5644人のうち、約15%の868人を同病院が受け入れた。

同病院によると、関連大学からの医師派遣が見込めなくなり、3月末までに22人いた常勤医のうち外科5人、整形外科5人、神経内科3人、内科1人の計14人が退職。

その多くが派遣元の千葉大医局へ戻った。
新たな医師確保は難航し、4月から眼科と皮膚科の2人を新たに加えた常勤医10人体制で診療を続けている。

皮膚科は4月、外来診療を従前の週2日から週5日に拡大。眼科も週2日を週3日(原則予約制)に増やした。休止していた造影検査やレーザー治療、白内障手術などにも対応できるよう準備を進めているという。

非常勤医37人が外来診療をバックアップしているほか、夜間当直を担当する非常勤医10人を採用し輪番で勤務している。
ベッド数の稼働も3分の1になっているが、今月18日までに新たに入院患者27人を受け入れた。

市民からは地域医療を30年以上支えてきた同病院の診療体制充実を切望する声が上がっている。
80代の両親と暮らす公務員男性(52)は「別の病院を紹介される状況が続くと、患者や家族は安心して診療を受けられず、結果として労災病院から離れていってしまう。
いざというときに頼れる体制を整えてほしい」と訴えた。

同病院の野中博明事務局長は「他の医療機関を紹介するなどの対応を取らざるを得ない場合もあるが、できるだけ受け入れを断らないよう努力している。
今後も県や地元市、周辺自治体と連携し、関東近隣の大学病院の医局などに働き掛けて常勤医師の確保に努めたい」と話している。(松崎亘)