2013・タイムリーリポート 医師不足解消に期待 与謝野 北部 医療センター 来月始動 認知症疾患 専門スタッフ配置 高齢者医療 充実へ

2013.03.21

 

◎2013・タイムリーリポート 医師不足解消に期待 与謝野 北部 医療センター 来月始動 認知症疾患 専門スタッフ配置 高齢者医療 充実へ
2013.03.18京都新聞 


 与謝野町の府立与謝の海病院が4月1日から、府立医科大の付属病院「北部医療センター」として新たに出発する。
医大からのスムーズな医師派遣で医師不足解消が期待されるほか、高齢者が多い地域の実情に応じた診療の充実を目指す。(葦原裕)


 高齢者向け診療機能の充実・強化の目玉として、専門分野を超えて初診時に患者の症状を判断する「総合診療科」を新年度中に設ける。
丹後地域で初の「認知症疾患医療センター」も設け、専門医や医療スタッフを置く。

 丹後地域の高齢化率は31・7%。府内平均(23・4%)や全国平均(23・1%)を大きく上回る。府医療課は「高齢者には複数の疾患があることが多い。
初診でじっくり診察して院内の専門科へ振り分ける」と説明する。

 府北部で深刻な医師不足の対策も強化する。
府は、センターから地域の病院・診療所へ医師を派遣する日数を現在の年間延べ300日から、延べ2500日へと大幅に増やす目標を掲げる。

派遣する診療機関数も9から12となる。付属病院化に伴い、医師が府立医大と同じ地方独立行政法人の所属となり、公務員の身分でなくなって派遣先病院との兼業がしやすくなるためだ。

 与謝の海病院では、医師が1人だけの診療科が、救急科、神経内科、脳神経外科の3科あり、その充実も目指す。ただ、同じ大学内でも転勤は医師の希望による側面が大きく、時期は不確定という。

 大学付属の病院となることで、従来の「医療機関」の機能に、新たに「教育」「研究」の分野が加わるため、地域医療や保健行政との連携でも効果が期待される。

 府立医大は、学生や研修医が、府北部地域の病院で学ぶプログラムの時間を増やすことを検討する。山脇正永教授(総合医療・医学教育学)は「若い時に地域で研修した医者が同じ地域に戻ってきてくれるケースが多い」と、府北部への医師定着に期待する。

 自治体と共同で健康増進策を研究するほか、府立医大の教授を講師に「地域医療学講座」を開き、府北部の医師らと連携を図る。

 地域の開業医でつくる与謝医師会の中川長雄会長(67)は「優秀な医師が増え、与謝の海病院のレベルがさらに上がることで、地域の開業医、患者の安心につながる」と、地域医療全体の底上げに期待を込める。