[ボスの戦略]東北大 里見進学長64=宮城

2013.03.10

[ボスの戦略]東北大 里見進学長64=宮城
2013.03.09読売新聞  


 ◆世界へ飛躍と復興先導

 昨年4月に学長に就任し、二つの目標を掲げた。

 一つは「ワールドクラスへの飛躍」。
世界の有名大学と肩を並べて競うことを目指す。
「ネットで世界中の情報が集められる時代。真に魅力のある大学にならなければ、優秀な学生が海外に流れていってしまう」

 少子高齢時代を迎え、「国際化は避けて通れない」と見る。英語で講義を行うコースを広げ、短期も含め、海外で学ぶ学部生を年間500人程度まで増やす。

 もう一つは「東北復興と日本再生の先導になる」。被災地の教育・研究機関として果たすべき役割の重さを感じ、「任期の6年間は、復興を抜きには語れないだろう」と覚悟を決めている。

 震災翌月に設立した災害復興新生研究機構を中心に、地域医療の再構築や環境エネルギーの研究・開発など、八つの大きなプロジェクトを進めている。

「被災地の大学だからこそ、明確な目的と使命感を持って課題に取り組める。ピンチをチャンスに転じたい」。

災害時には、電気自動車などに蓄えたエネルギーを利用して、孤立しても持ちこたえられる街づくりなど、アイデアや技術を海外でも求められる水準まで高め、日本中を覆う閉塞感を打ち破る原動力とする考えだ。

 教育と研究をレベルアップさせる--。大学の本分に力を注ぐことこそが、「大学全入時代」に生き残る道と見ている。

     ◇

 里見学長は本日午前11時からのミヤギテレビ「ボス魂(だま)」に登場します。


 ◇1974年、東北大医学部卒。77年から東北大病院勤務。84年から2年間、米ハーバード大研究員。2004年、東北大病院長に就任。昨年4月から現職。12年5月現在、学生数1万8073人、役員・教職員数6018人。