400施設、石川医療ネット 全国最大、診療記録を共有 新年度、県が構築 金大センターとTV会議で連携

2013.02.22

 

400施設、石川医療ネット 全国最大、診療記録を共有 新年度、県が構築 金大センターとTV会議で連携
2013.02.16 北国新聞

 石川県は新年度、県内の医療機関がCT画像など患者の診療記録を共有できる全国最大規模のインターネット網を構築する。
地域で中核的な役割を担う公立病院など約30カ所と診療所約400カ所をネットで結び、患者が病院から転院、退院した際、身近な診療所にスムーズに診療を引き継げるように、県内全域できめの細かいケア体制を整える。医師不足問題を抱える奥能登の医療体制充実にもつなげる。


 高度医療機器を備えた病院と、患者にとって最寄りの診療所が連携することで診療を継続的に進める。
県はネット網に参加する医療機関のシステム導入を支援し、順次、運用を開始する。

 県によると、県内の全公立病院のほか、大学病院など約30施設が診療記録の入ったサーバーを設置、メーンサーバーを介して県内の895診療所のほぼ半数が必要時に診療記録を確認できる。
新年度中に整備を終える。

 システムは患者の同意を得た上で、病院でのCT画像や投薬、注射などの記録を共有化する。
データはセキュリティーを施し暗号化。医師は専用ソフトがなければ利用できない仕組みで、病院が開示する記録を診療所で随時、閲覧できる。

 診療所の医師は、病院に紹介した後も患者の診療経過を把握することで、患者が診療所に転院した場合の受け入れ、退院後の診療が容易となる。

 医師不足の奥能登では、診療が難しいケースが生じた場合、ネットを介して、大学病院と情報をやり取りし、専門医と相談できるメリットがある。県は「病院と診療所が連携することで、より質の高い医療の提供を目指したい」(地域医療推進室)としている。

 県によると、同様のシステムは全国17県(予定含む)で稼働している。
広島県の4病院、250診療所が参加医療機関数としては最も多く、岡山県の35病院、159診療所が続く。石川は約30病院、約400診療所が参加する予定で全国最大規模となる。

 県は地域医療の充実に向けて、新たに奥能登や加賀地区の病院を対象にTV会議システム導入も支援する。
金大附属病院が今春に開所予定の医療シミュレーションセンター「CPDセンター」の研修を受講できるようにし、大学病院との連携を強化する。