済生会江津病院の小児科医退職 山根副院長に聞く 周産期医療にも影響

2013.02.15

済生会江津病院の小児科医退職 山根副院長に聞く 周産期医療にも影響
2013.02.14 中国新聞


済生会江津病院の小児科医退職 山根副院長に聞く

周産期医療にも影響

 済生会江津総合病院(江津市)で唯一の小児科常勤医師が3月末で退職することを受け、小児科の入院と夜間救急に対応できなくなる可能性が高まっている。

市外の病院への転院や産婦人科への影響も避けられない。
同病院で産婦人科を担当する山根由夫副院長(64)に、事態の背景と今後を聞いた。(浜岡学)

 ―小児科医師の確保は難しいですか。

 常勤医師1人の態勢では、日中の外来診療から夜間、休日の宿直に入る勤務体系も珍しくない。
どの病院も激務は変わらず、小児科医師を目指す学生も減っている。常勤医師が昨年8月に退職の意向を示してから全国で医師を探しているがいまだに見つからない。

 ―小児科と産婦人科との関係は。

 新生児の容体が急変した場合、小児科医師がすぐに対応する。感染症の対応でも連携している。
周産期医療の半分は、小児科が担っていると言っても過言ではない。

 ―小児科常勤医師の不在は、産婦人科にどう影響しますか。

 出産に危険性があれば、小児科の常勤医師のいる他病院を紹介し転院してもらうことになる。
年間230件の出産のうち、30件が転院対象になりそうだ。医師不在が長引けば、分娩(ぶんべん)制限強化の検討も避けられない。

 ―県西部の地域医療への影響は。

 かつて、益田の病院が実施した分娩制限の影響で、浜田の病院が里帰り出産の受け入れを中止したように、周辺の病院に必ずしわ寄せがある。
益田市出身で都会に暮らす妊婦が、江津で出産した事例もあった。どの病院もぎりぎりの状態で、医師1人の不在で崩壊してしまうほど、地域医療の現状が危ういことを知ってほしい。