「自治体病院の役割と求められる病院運営について」 ・・・ 総務省自治財政局準公営企業室長 松田浩樹

2013.02.03

「自治体病院の役割と求められる病院運営について」

   総務省自治財政局準公営企業室長 松田浩樹

(第10回 全国病院事業管理者・事務責任者会議)


総務省の地方行政のセクションに就任して思ったのは、現状をしっかり見ることの重要性が失われつつある、ということだった。

机上の話ばかりが進み、その反面皆さんと意見交換をする機会がどんどん減っている。

今回は、実際に病院経営を行っている方々との貴重な意見交換の機会であるので、どんどん意見をお寄せいただきたい。

自治体病院は、地域で必要とされる医療は不採算であっても、その役割から負担することが多い。
こうした不採算部門については交付金の投入は自明のこととして、法制度が整理されている。

一般会計からの助成とは、すなわち税金の投入であるが、こうした厳しい財政状況をどれほどの人が知っているだろうか?こうした実情について、もっと住民にさらけ出して見せるべきであると考える。

その際に、病院事業管理者の皆さんには、こうした状況をどのように住民に説明していくかを頭に入れておいてほしい。
税金を投入して事業を行う世界である以上は、納得性を高めるよう考えなければならない。
その意味で、病院事業管理者による住民への説明責任は2つあると考える。


一般会計からの繰出金については、総務省が定める繰出基準外の繰出は認められていない。
その一方で、病院には実情に応じた経営を求めているが、それは矛盾したことと思う。

基準外の繰出であっても、その自治体の皆さんが納得し、標準とは違う方法であるが、住民サービスを高めるうえで良しとする基準を作られるのであれば、それは進めていただいて良いのではないかと考える。

基準外の繰出であっても、その自治体の皆さんが納得し、標準とは違う方法であるが、住民サービスを高めるうえで良しとする基準を作られるの
であれば、それは進めていただいて良いのではないかと考える。
そこで一つ目の、住民への説明責任が生じる。

今一つは、財政支援・交付税措置を要求された場合、それだけで特定の団体にのみ措置するわけにはい
かない。
措置に必要なのは、国民に共通の財源である。その財源を投入する以上は、公共の税金を投入する必要
性を念頭においたロジックをしっかり構築したうえで、住民への説明責任を果たしていただきたい。

これら説明責任は、経営を下支えする重要なポイントと考える。
自分たちが住民にどう説明するのか、その点を押さえたうえで、自らオリジナルの世界を作り上げ、一般会
計と協力し合って、病院事業会計という世界を作っていく。今後は、そういったステージに入っていくものと思われる。