保育所要件、「月48~64時間就労」に 政府案を修正

2014.01.16

保育所要件、「月48~64時間就労」に 政府案を修正
2014年1月15日朝日新聞
 

待機児童解消を目指し来年4月に始まる保育の新制度で、政府の「子ども・子育て会議」は15日、パートで働く人が認可保育所などを利用できる要件を決めた。

就労時間の最低基準について、「月48~64時間」の範囲で市町村が自由に決められるようにする。
これで、小規模保育などを含めた施設や人員体制の基準の全体像が固まった。

 新制度は、保育の「量の拡大」と「質の向上」がねらいで、消費増税による社会保障充実の目玉。
中核を担う認可保育所に加え、小規模な認可外施設や、幼稚園の機能も併せ持つ認定こども園にも、新基準を導入する。

 新制度ではフルタイム以外の短時間で働く保護者にも、1日最長8時間の保育利用資格を認める。

焦点となった就労時間の最低基準は、「月48時間」とする案を政府が昨秋に示した。

しかし、希望者が増えすぎて財政の負担になると心配する自治体から慎重論が出た。

この日は「月48~64時間」の範囲で自治体の裁量を認める修正案が了承された。
受け皿の整備に時間がかかるため、最大10年間程度の実施猶予を認める。

 就労時間について国の基準は今はない。
自治体の運用に任され、待機児童がいる市町村の6割が月48~64時間の間で線引きする。
統一基準の導入で自治体が保育を提供する責任が明確になるが、「月48~64時間」は、大都市部の多くの自治体で現状とあまり変わらない水準。
どれほど利用しやすくなるかは不透明だ。

 待機児童が特に多い0~2歳児向けには、いまは認可外の保育所や保育ママなど「小規模保育」(定員6~19人)について、認可制度を新設する。
職員配置や面積の基準を満たせば、行政が運営費を補助する。

 新制度では、利用を申し込む前に市町村から「保育の必要性」の認定を受ける手続きが必要だ。

この部分では、パートや自宅で働く人らにも利用資格があることを明示するほか、夜勤の人も対象に加える。

市町村は保育の需要を調べ、これを満たす責任を負う。

 政府は、子ども・子育て会議で固まったこれらの基準を盛り込んだ政令を定める。
今後は利用料や事業者に払われる運営費の議論を本格化させる。(有近隆史)