「能登北部地域医療研究所」 寄附講座 

2013.01.06

 


「能登北部地域医療研究所」

寄附講座 総合医療学
教授 中橋毅(金沢医科大学)

 石川県の寄付講座として、2011年8月に金沢医科大学に「総合医療学講座」が設置されました。
講座設立と同時に能登北部地域医療研究所(石川県鳳珠郡穴水町 公立穴水総合病院100床内に設置)が開設され、所長として就任し職務を開始いたしました。
 
私たちはまず、石川県能登北部に公立穴水総合病院を中心に、診療・教育支援を開始しました。
医療崩壊は地方ほど厳しいといわれます。
しかし、豊かな自然に囲まれ、温かい医療者-患者関係が構築されている地域で診療にあたっていると、ここにこそ医療再生の鍵があるのではと思えてきます。

医療資源に限りがあるからこそ、地域の自主性によって健康の増進をはかろうとなされている様々な取り組みは、むしろ時代を先取りしているように思えます。

能登北部地域医療研究所では、こうした活動を支援し全国に向けて発信していきたいと願っています。
 
ときどき、"地域医療は何となく分かるけど、地域医療学って何?"という質問を受けます。
確かに地域医療は、体系だった学問としてすでに確立しているわけではありません。

しかしながら、地域医療に役立つ知識や考え方、スキル、いろいろな場面で求められる臨床倫理的な判断、適切な医療体制や保健・医療・福祉の連携など、地域医療を担う医師が共通して感じるもの、先達の智恵、共有するマインドは確かに存在するように思います。

地域医療に実際に携わりながら、その活動を地域住民の皆さんに少しずつ理解してもらうこと、自分たちの住む町にとって必要な医療とは何かを考えるきっかけづくりをつくること、自分の健康は自分で維持する意識は不可欠であるとうこと、医療保険制度も変わりつつあること、なんかを一緒に考えていくことが、「地域に根ざした医療=地域医療」を実りあるものにしていくのだと考えています。

また、そうした知の集積が個々の経験の共有を可能にし、地域医療をさらに発展させるのではと考えます。
 
医療の原点は、地域医療です。地域医療の楽しさや醍醐味を、ぜひ学生や研修医の先生方に知ってほしいですし、地域活動の中心となっている各種団体さんは勿論、いろいろな領域の専門家とコラボレーションできればと願っています。
石川県の寄附講座ということで、県の担当部門とも連携を図り、今後の本県の医療について提言できるような研究活動も重要な柱の一つです。
非力な講座ではありますが、能村講師、濱中課長、濵崎事務員ともども、石川県が抱える地域医療再生に関する課題を改善できるよう努力する所存です。
どうぞよろしくお願いいたします。




http://www.kanazawa-med.ac.jp/ccm/message/index.html

http://www.kanazawa-med.ac.jp/ccm/letter/docs/notoken_news20120725.pdf


公立穴水総合病院
http://www.anamizu.jp/