仙台の東北厚生年金病院の譲渡先、東北薬科大が候補/厚労省選定 2013年春にも付属病院化

2012.11.12

 

仙台の東北厚生年金病院の譲渡先、東北薬科大が候補/厚労省選定
2013年春にも付属病院化

2012.11.10 河北新報 


仙台の東北厚生年金病院の譲渡先、東北薬科大が候補/厚労省選定

2013年春にも付属病院化

 厚生労働省は9日、同省の独立行政法人が所有する東北厚生年金病院(仙台市宮城野区)の譲渡候補先に、東北薬科大を選んだと発表した。厚労省が同省関連の病院の譲渡先に大学を選定したのは初めて。

今後は独立行政法人と同大が譲渡額を交渉した上で、年内にも譲渡が正式決定する見通し。

同大は2013年4月からの付属病院化を目指す。実現すれば、薬科の単科大が総合病院を所有する全国初のケースになる。

 東北厚生年金病院は病床数466床で、仙台市内5番目の規模。
急性期型の総合医療を提供し、県の災害拠点病院やがん診療連携拠点病院に指定されている。職員数は10月1日現在685人。

 厚労省の病院売却方針に伴い、東北薬科大はことし9月、厚労省に病院譲渡の要望書を提出。
06年度に6年制に移行した薬学教育を充実させる一方、引き続き地域医療の拠点として機能させるため、病院職員の雇用維持や築30年以上が経過している病棟の建て替えなども構想に盛り込んだ。

 厚労省は選定の理由について「宮城県や仙台市に意見を聞き、大学への譲渡が地域医療の充実につながると判断した」と説明している。

 病院は現在、厚生年金病院や社会保険病院の整理を進める独立行政法人の年金・健康保険福祉施設整理機構が所有している。
厚労省の売却方針に従い、これまで譲渡された病院は全国5カ所に上るが、いずれも自治体や医療法人だった。

 東北薬科大学長も務める高柳元明学校法人理事長は「地域の医療体制や雇用を損なわないよう十分配慮したい」、東北厚生年金病院の田林晄一院長は「医療関係者の増員や高度な医療提供につながることに期待する」とのコメントをそれぞれ出した。

<東北厚生年金病院>全国社会保険協会連合会が運営する急性期型総合病院。1946年に宮城第一病院として仙台市中心部に開設され、82年に宮城野区福室に移転新築し現在の名称になった。診療科は21。病院によると2010年度の1日平均患者数は入院354人、外来669人。