釧路赤十字病院*精神科病棟を閉鎖*14年3月*「赤字続き経営圧迫」*救急も返上*他病院に影響も

2012.11.08

 

釧路赤十字病院*精神科病棟を閉鎖*14年3月*「赤字続き経営圧迫」*救急も返上*他病院に影響も
2012.11.07 北海道新聞

 釧路赤十字病院が2014年3月末に精神科病棟を閉鎖することが6日、分かった。

既に釧路市などの関係機関に伝えている。
外来診療は継続する方針だが、市内4病院で担っている精神科救急も返上するため、他の病院への影響は必至だ。現場の医師からは「地域医療の崩壊」を危惧する声が出ている。(荻野貴生)

 同病院のベッド489床のうち精神科病棟の58床を廃止し、病院全体の病床数を431に縮小する。

精神科は30年以上の長期入院者がいる上、他の診療科に比べ診療報酬が低く、毎月1500万円ほどの赤字を計上、病院経営の足かせとなっていたという。

 道立釧路保健所によると、釧路管内で精神科の入院病床を持つのは5病院(計531床)。
釧路赤十字病院のベッド数は最も少ないものの、重症者を収容する措置指定病床が5床ある。廃止されると市立釧路総合病院の10床のみとなり、同病院の負担が増える。

 さらに釧路赤十字病院は月に10日間、精神科救急も担当しており、救急返上で、市立釧路総合病院など3病院の負担も増える。

 釧路赤十字病院精神科は来年9月まで現行の医師4人体制を維持するが、病床廃止により派遣元の札医大から医師を引き揚げられる可能性もある。

 同病院精神科は院内からの紹介患者が多い上、外来はうつ病患者の増加などで新規受診は予約制となっており、診察まで1~2カ月待ちとなっている。

 このためある医師は「精神科は精神疾患以外にも、がん治療に伴う精神的ケアなども担っており、他の診療科にも影響する恐れがある。
他の病院への負担も大きくなり、地域医療が崩壊する危険性すらある」とみる。

 同病院の二瓶和喜院長は「病院全体の赤字の8割が精神科。
地域の人口減で入院患者が減少している中、背に腹は代えられない。入院している患者の転院先確保に全力を挙げたい」と話している。

 釧路赤十字病院は1963年に精神科の診療をスタート。123床の病床があったが、国の退院促進政策もあり、2003年に現在の58床に縮小した。