東京医大 指定取り消し 処分期間短縮 要望へ 5年を1か月に 茨城

2012.09.27

 

東京医大 指定取り消し 処分期間短縮 要望へ 5年を1か月に=茨城 
2012.09.25読売新聞   


 ◆県が厚労省に 

 診療報酬を不正請求したとして、阿見町の東京医科大茨城医療センター(松崎靖司病院長)が、12月から保険医療機関の指定取り消し処分を受けた問題で、県が厚生労働省に対し、処分期間の短縮を求めることがわかった。 

地域住民への影響を最小限にとどめるため、5年の処分期間を1か月に短縮するよう申し入れる考えで、関係機関と調整を始めた。 

 保険医療機関の指定が取り消されると、健康保険などの保険診療ができず、医療費が全額患者負担となるケースもある。 
病院は事実上破綻し、地域医療の崩壊を招く恐れもある。 

 関東信越厚生局が指定取り消しを通知した21日、病院関係者は「1~2か月ならなんとかなるかもしれないが、3か月を過ぎればもう無理だ」と県に説明していた。 
保険診療停止が長期に及べば、患者だけでなく、医師や看護師も離れ、病院は再生不能となりかねない。 

 同センターは、29診療科に入院患者400人を抱え、外来患者は1日1000人を超える日もある。 
地域住民への影響は大きく、利用者の多い阿見、美浦、稲敷の3市町村は27日に、国への要望を求めて県を訪ねることを決めた。 
県は厚労省に対し、同センターが地域医療の要となっている状況を説明し、処分軽減を求めていく考え。 

 実際、2007年の静岡県の藤枝市立総合病院のように、5年間の処分が1か月に軽減された例もある。 

 処分期間が1か月になれば、同センターは一時的に医療費を立て替える「療養費払い」などの制度を活用し、患者の負担が増えないように態勢を整える考えだ。主に救急患者などの支払いで使われる制度のため、今後、健康保険組合や自治体などの理解を得ていくことになる。 

ただ、処分期間中は新規患者の受け入れは難しく、転院患者の増加も見込まれるため、病院経営には大きな打撃となりそうだ。 

 ◆患者などからの問い合わせ780件 

 東京医科大茨城医療センターには患者らからの問い合わせが相次いでいる。件数は24日までに計787件に上っており、職員約15人が対応している。 

 同センターによると、患者から「今後も通院できるのか」「医療費は全額自己負担になるのか」などの質問が寄せられている。 
これに対し、同センターは「今後も継続的に受診できるよう努力していく」「患者の負担金が増えないよう県と調整していく」と答えているという。 

 24日は取り消し処分決定後、初めて一般外来患者を受け付けており、職員が正面玄関で患者一人ひとりに「大変ご心配ご迷惑をお掛けし、心よりお詫(わ)び申し上げます」などと記した文書を配った。 
また、正面玄関に特別に設けた窓口で患者からの問い合わせに応じるなど対応に追われていた。