病院の規格取得の動き急増 国際対応で競争力向上を狙う 聖路加国際病院などJCIの審査を受ける病院が続々

2012.06.01

 



【第652回】 2012年5月30日 

週刊ダイヤモンド編集部 

病院の規格取得の動き急増 ,国際対応で競争力向上を狙う  聖路加国際病院などJCIの審査を受ける病院が続々 
  

昨年から今年にかけて、日本の有名病院の関係者らが韓国やシンガポールなどの病院を相次いで訪れた。 

訪問先は、米国発祥の国際的な医療施設の機能認証規格、JCIを取得した病院だ。 
自分たちもJCIを取得するべく、先行する病院を研究するためだ。 

 JCIは、医療の質を示す“国際標準”規格。東南アジアなど海外では取得する病院は多い。 

一方、日本では現在、亀田メディカルセンター、NTT東日本関東病院の2病院と、老健リハビリよこはまの合計3施設しかない。 

 それが年内に審査を受けることが判明している病院だけで、 

聖路加国際病院、 

湘南鎌倉総合病院、 

聖隷浜松病院、 

相澤病院がある。 

済生会熊本病院、済生会横浜市東部病院、三井記念病院、千葉西総合病院、岸和田徳洲会病院、福岡徳洲会病院、札幌東徳洲会病院などでも取得を目指している。 

 にわかに日本国内でJCIが注目される理由は何か。 

 規格を取得すれば、海外の保険会社や旅行会社の信用が得られやすく、日本在住の外国人の受診を増やすことが期待できる。 

海外の病院や大学との提携など、国際展開の面でも有利だ。それらが回り回って国内での評価を高めることにもつながる。 

 多摩大学の真野俊樹教授は、「従来、海外認知度を高める手段は論文が中心で、大学病院が有利だった。JCIは、民間病院でも海外認知度を高めることができる」と解説する。 

 厚生労働省は、今夏にも外国人受け入れに適した病院を示す認証制度を始める。 

新制度下、JCIを事前に取得していれば、有利に働くという思惑もありそうだ。 

(「週刊ダイヤモンド」 山本猛嗣)