石巻赤十字病院・新病棟建設計画 規模は当初の2倍に

2012.04.12

石巻赤十字病院・新病棟建設計画 規模は当初の2倍に 
河北新報2012・4・12  

石巻赤十字病院(宮城県石巻市)は11日、2015年度の完成を目指す新病棟の建設計画を発表した。 

東日本大震災で石巻地区の医療機関が被災したことを受け、病棟規模は当初の2倍に拡大するなど、地域の拠点病院として機能強化を図る。 
  
新病棟(50~70床)は現在の病棟(402床)の東側に建設する。延べ床面積は約1万6000平方メートルで、総事業費は128億円の見込み。 
  
集中治療室と高度治療室を設け、救命救急センターを拡充する。施設の充実に伴い、医師は将来的に50人増の170人体制とする。 

災害に備え、緊急時の情報通信網や備蓄倉庫などを整える。 
 震災の経験を踏まえ、延べ床面積6000平方メートルの災害医療総合研修センター(仮称)を併設。病院外の医療従事者も災害医療を学べる場とする計画だ。 
  
石巻赤十字病院は昨年1月、延べ床面積6500平方メートルの新病棟建設を公表したが、震災で石巻市立病院などが被災し計画を練り直した。 
新病棟は来年夏に着工し、完成後、仮設の南病棟(50床)は解体する。 



■新院長に金田氏 
2012.03.29 
石巻赤十字病院が新体制 地域医療復興へ  15年度めどに新病棟など建設計画/ 


 東日本大震災で災害医療の拠点病院として診療機能を維持し、傷病者の治療・救護に尽くした石巻赤十字病院(石巻市蛇田)のトップが新年度、交代する。地域医療の中核病院として、医療機能を高め、7年間手腕を発揮した飯沼一宇院長(70)が31日付で退任し、後任に金田巌副院長(64)が就く。県北東部の医療圏をカバーする石巻赤十字は、震災で大きな痛手を受けた地域医療の復興へ中心的な役割を果たしていく。 

 飯沼院長は、東北大医学部教授を経て、2005年に院長に就任。翌年、同市吉野町から現在地に病院を新築移転し、08年に地域医療支援病院の指定を受ける。09年には救命救急センターを開設。救急、重症患者を受け入れている。 

 石巻赤十字は、震災では県北で唯一機能した災害医療の拠点病院として、被災者の治療に当たった。全国から集まった医療チームを束ね、避難所の巡回診療を実施した。今年3月、仮設病棟50床を開設し、病床数は452床に増えた。 

 3年後の15年度をめどに新病棟などを整備する「拡張プロジェクト」の路線を敷いた。

 飯沼院長は「震災では病院が単に免震構造だっただけでなく、機能的に充実していたことで地域のために活動できた」と振り返る。 

 その上で「県北東部の拠点病院として地域の期待に応え、救急、高度医療を充実させることが必要。他の医療機関には救命救急センターを支援する機能に期待する。再建する石巻市立病院との連携も大切だ」と話した。 

 金田新院長は、山形県白鷹町生まれ。東北大医学部卒。東北大医学部第二外科、岩手県立中央病院、酒田市立病院などを経て、1983年石巻赤十字病院第二外科部長、90年から現職。 

 石巻赤十字によると、15年度をめどに新病棟(重症治療管理病棟・救命救急センター)と、看護学校・研修センターの建設を計画している。今後、地域医療の中核病院として医療の質を高め、どう高度医療を提供していくか。石巻赤十字の使命と役割はますます高まりそうだ。