志木市民病院小児科問題:自治体の不作為 志木市民病院の問題が広がっています

2012.02.06

志木市民病院小児科問題:自治体の不作為 志木市民病院の問題が広がっています。(中村 幸嗣さんブログ2012年01月27日) 

 財政の問題で(つまりもうからないから)、志木市民病院の小児科が入院診療をやめることが報道されました。 
市の職員からいろいろ言われたためかどうかはわかりませんが、3人の小児科の先生がお辞めになり、菅野病院(和光市)に再就職することも報道されました。3人で外来、入院を担当していた先生達には敬意を表します。菅野病院は民間の病院で小児科を新たに作るようです。 

 最初は市、県も淡々とした動きでしたが、周りの市長さん達が大騒ぎしだしました。 
つまり自分の市に小児をみてくれる病院がないため、ずっと志木市民病院におんぶにだっこしていたわけです。 
事実小児診療をやめると言った理由は、志木市以外の人にかかるお金がほとんどであったため志木市民に申し訳がないと志木市長は言ってます。 
ただのりしていた他の市に文句言って引き上げたと言う事ですね。 

 周りの市がお金を負担するから小児診療を続けてくれと志木市長にお願いし、連名で上田埼玉県知事まで上申書をあげています。 

そのせいかどうかわかりませんが、和光市の病院に移動が決まっていた小児科の先生達が(どのようにお願いしたかはわかりませんが、)夏までは市民病院に残り入院診療を続けるということが決まったそうです。まあ夏以降の今後の見通しは厳しそうですが。菅野病院(和光市)に全部ひきつぐんですかね。 

 本当にお金の切れ目が命の切れ目を地でいく内容です。やーめたと言わないとお金を出そうとしなかった他の市長も問題ですが、こんなに一生懸命働いていた小児科の3人の先生を外に出してしまう志木市長も本当に情けないです。 
そしてそれを統括している埼玉県はなにをしているんでしょう。 

 今回志木市のこの問題が明らかになったことで、この南埼玉地域の医療の脆弱性が明らかになりました。ひとつの病院がなくなることで周りも含めて小児科診療がどうしようもなくなってしまうんです。 

 ただしこのお金を出していたと言われる志木市も、小児科医が移動する和光市も3次救急病院はありません。 

この地域の大部分の患者さんが以前私が勤務していた防衛医科大学校病院に運ばれます。 
そして所沢市も防衛医大のあることをいいことに3次救急病院どころか2次救急病院すら作ろうとはしません。 

(まあ防衛医大を作る時に市民病院のかわりにとある程度の約束があったようですが)その結果所沢、志木、和光、朝霞、新座、富士見、ふじみ野、入間、狭山、東村山等の100万以上の住民の生命を防衛医大ひとつでまかなっているわけです。 
これはでも防衛医大だけではなく、埼玉の3次救急全てにあてはまる事なんです。この20年間の埼玉の行政の不作為です。 

 民間の病院は頑張っています。でも利益が出なければボランティアだけで続ける事は今の時代難しいです。 
そして切られたとき今回のようなことがおきてしまうんです。 
今回の志木市民病院は公的機関の財政問題でおきましたが、以前の練馬区の日大光が丘病院の問題は民間の自由度の問題で生命の安全がおびやかされています。みなさんしっかりと目を向け続けてください。本当に医療にビジネス優先にすることがいいのかしっかり監視してください。 

 医療の相談を含め、コメント頂ければ幸いです。 



中村 幸嗣 / 48歳 

自己紹介 

昭和38年生まれの男。 
鹿児島ラ・サール中・高卒業。 
平成元年防衛医科大学校卒業の元陸上自衛隊医官。血液内科専門。自衛隊と医師の2足のわらじをはきながら、イラクでの支援にも参加。 
現場で働いていく閉塞感を感じ、患者さんと仲間のために政治の世界に飛び込むため防衛省を退職。 
約2週間で選挙準備。残念ながら落選。現在充電中。 



志木市民病院小児科入院医療休止 
埼玉県南西部の小児救急医療を担っていた志木市民病院が 
小児科常勤医3人が全員退職するのに伴い入院医療を休止することを発表しました。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120117-00000140-mailo-l11(大塚祐司・・旭市議会議員と旭中央病院神経精神科医師の両方をしています。旭の発展のため頑張ります。ブログ) 


小児科は真面目に医療をしても赤字になると言う今の保険制度がおかしいので、国の方針変更が望まれます。 

本記事で私が注目したのは以下の記述です。 

長沼市長は赤字対策として、昨年10月から11月に、新座、朝霞、和光、富士見、ふじみ野の5市と三芳町に、6自治体計年間9000万円の負担を要請。新座、朝霞、和光市は昨年12月に、富士見、ふじみ野市と三芳町は今月になって了承していた。 

だが長沼市長は「医師の退職が決まっており受け取れない」と断ったという。 

志木市は小児科の赤字の補てんを周辺自治体に求めて了承されていました。 

中央病院も救急、小児、精神など不採算部門を多数抱えています。 

本当に病院を良くしようと思うのなら旭市は志木市と同じことをしても良いはずです。この問題は経営形態変更とは全く関係がなくすぐにでも実行できるからです。 

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聖地の教訓:都市部でも聖地は起こりうる・・・(東京日和@元勤務医の日々 ブログ2・3) 

 埼玉県の100床しかない公立病院。 
この病院の小児科をめぐって問題になっていますが、いろんな話を聞いてみるとコンビニ受診で有名な病院らしく、内科などは地元住民は別の病院を使い、夜間の小児救急をたった3名の常勤の小児科医師+アルバイトの医師だけで続けるという非常に大変な病院だったようです。 

聖地としては、小児科医3名の離職で、終了ですね。もちろんこれまで支えようとしてきた自治体側も医師が確保できないというのは、お金以外の問題もあるでしょう。 

そして、地元住民も県などに働きかけていますが、別に近隣の自治体も依存していたのは小児の救急だと思います。それ以外はなんのサポートもなく、結果として見殺しですな。 

今後、この「聖地化」が進む地区をめぐっては問題がいくつも出てくるでしょう。それゆえ、日本一の医師過剰地域の隣の自治体でありながら医師不足対策に追われるという奇っ怪な状況が続くと思います。 

今後、病院というハコを守ろうという話は出てくるでしょうが、「医師を守れ」なんて言わない住民とハコのみ守ろうとする自治体の問題で、公的病院は翻弄されるでしょうね。 

本当に必要なのは、地域全体で守ろうという姿勢だと思います。そして病院ごとに役割分担があるので、「おらが村にも・・・」ではなく「自分たちの病院なん だからそこで働く医師やスタッフも守らなくては」という考えが必要なんだと思いますが、銚子や舞鶴といった聖地を見てきた自分としては、今後の高齢者の激 増をひかえ埼玉県には問題が続出しそうですね。 



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【埼玉】志木市民病院 小児入院8月ごろ終了 市、継続を事実上断念 
東京新聞 2012年1月31日 

  志木市の長沼明市長は三十日会見し、暫定的に維持するとした同市立市民病院の小児科入院や夜間救急受け入れを七〜八月をめどに終了すると発表した。 
その後 は「医師確保に取り組める状況にはない」と、継続を事実上断念する意向も示した。 
県や地元医師会は地域の小児科入院の拠点を和光市の菅野病院に移管する。 
今後、拠点病院の偏在化が地域医療の課題になる可能性もある。 
(上田融) 
 長沼市長は会見で、周辺自治体が菅野病院の小児科を支えるため財政支援する方向性ができているとし、「今後、市民病院への財政支援は期待できず、小児科入院を休止する」とした。 
 小児科入院再開のめどは立っておらず、事実上の継続断念となる。 
 市民病院の経営健全化などを検討する外部有識者による「改革委員会」設置も表明。二月八日に初会合を開き、同二十一日に答申を出して新年度予算案への反映を目指すとした。 

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【埼玉】周辺自治体の援助、不確定 今後どうなる? 
東京新聞 2012年1月31日 

 Q 志木市民病院の四月以降の診療体制はどうなるの? 
 A 現在の常勤医三人のうち、院長は菅野病院から出向して非常勤医、他の二人は市民病院の常勤医として残留する。ただ四十五床の維持は難しく、規模は縮小するだろう。入院受け入れ停止後は外来のみとなり、救急患者は和光市の埼玉病院や菅野病院などに紹介する。 

 Q 地域住民にとって不安は大きいよね。和光市は都県境にあり、志木や富士見、ふじみ野市などの患者は不便になる。 
 A 菅野病院には現在小児科がないため、七、八月までに設備が整うか分からない。市民病院周辺に住む患者家族からは「病院があるから志木市に転入したのに」と不満も出ている。 

 Q 病院が遠くなる自治体は、菅野病院への支援を受け入れるのか。市民の税金を市民が通いにくい病院に出すことに、議会も難色を示すのでは? 
  A 県や新座市など菅野病院に近い自治体は、同病院に財政支援して地域の小児医療に穴が空かないようにする意向だが、遠い自治体が実際に資金を拠出するか は不確定な要素もある。県南西部の小児医療の拠点が南に偏る問題は大きい。市民病院の経営悪化が市財政に影響し、志木市は経営効率化を図る狙いがあった が、患者や市民への説明が極めて不十分だった。