中松市政2年目の課題 小樽市新年度予算案から・・民間病院との連携が急務

2012.02.20

 

<中松市政2年目の課題 小樽市新年度予算案から>2*医療*民間病院との連携が急務 
2012.02.17 北海道新聞 

 市の2012年度予算案に盛り込まれた最大の事業が、新小樽市立病院の本体工事関連費28億9536万円だ。 
現在の市立小樽病院(若松1)に近い量徳小跡地に3月末にも着工し、14年度に388床23診療科の新病院が完成する。 
総事業費は約138億円。久々の大型公共事業として注目される。 

*統合でムダ解消へ 

 新病院は、市立脳・循環器・こころの医療センター(長橋3)と市立小樽病院を統合する。 
ともに築30年を超え老朽化が著しく、ここ数年は退職した医師の補充も難しい状況で収益も伸び悩む。 
それだけに、並木昭義・市病院局長は「統合で事務などのムダも省ける。 
施設が新しければ職員のやる気も上がり、優秀な医師も集めやすい」と新病院に期待を込める。 

 新病院は「後志の災害拠点病院」として、急病や症状が重い「急性期」の患者に高度な治療を行うとされる。 
完成後は小樽の医療環境は大きく変わるはずだが、各医療機関の役割分担など変化を踏まえた新たな地域医療の全体像は見えないままだ。 

*続々と移転・改築 

 市内には現在、比較的規模の大きい民間の中核病院が3カ所ある。このうち、済生会小樽病院(梅ケ枝町、287床)は老朽化で築港への移転を決め、新市立病院より1年早い13年夏、258床17診療科の新病院を開院予定する。 
同じく老朽化が目立つ小樽掖済会病院(色内1、154床)も、建て替えを模索中という。

 「人口減が進む中、新市立病院ができれば患者の奪い合いは必至」と、気をもむ医療関係者は少なくない。影響は小規模の医療機関にまで及ぶと見られる。 

 新市立病院と民間医療機関との役割分担が欠かせないが、連携は進んでいない。 
済生会幹部は「市は新病院計画を民間に配慮することなく決めた。こちらも遠慮せずに計画を進めさせてもらう」と明言する。 

 新市立病院近隣に移転する市夜間急病センターの運営も心配されている。現在は済生会に併設されており、指定管理者の市医師会は「従来センターの診療で助けが欲しい時は、済生会の医師にお願いしていた。今後は市立病院に協力を求めたい」とするが、肝心の市側が応じる構えを見せていない。 

 こうした状況の中、中松義治市長は1月上旬、市内の医療機関の連携も念頭に市医師会と会合を持ったが、話し合いは緒に就いたばかり。 

 津田哲哉・市医師会会長は「人口減や医師不足が進む中、医療機関同士の協力は避けて通れない。救急体制も含め、就任2年目の中松市長にはリーダーシップを発揮してもらいたい」と注文する。